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ゲーム業界で働いてみない?

おはようございます。ゲーミング社労士のT-GOです。
最近は少し読書に熱が入り、仕事が終わって帰宅してからも色々と本を読み漁っています。放っておくとどんどん積読されていくので、日頃から定期的に読むことを心がけないといけないですね。

元来、読書をすることはあまり好きではなかったのですが、現職の上司が死ぬほど本を読み漁り勉強する方であり、その人の影響もあって(昔に比べると)幾らか本を読む習慣が身につきました。人は環境によって幾らでも良い方向に変わりますね。身を以て実感しています。

IT業界とゲーム業界は似て非なるもの

私はIT業界(大企業)とソーシャルゲーム業界(中小企業)の2社を経験してきました。どちらも「IT技術」を用いて「モノ/サービスを作る」という点においてはそんなに大きな違いがあるわけではありません。
もちろん、多くの細かい違いはありますが、異業界の方から見ると「ん?似たような人達がいて、似たような風土があるんじゃないの?」と思われるかもしれません。
が、今、自分自身、人事という立場から俯瞰して見ると、結構違う部分があるなぁと思っています。

同じこと考えてる人いるよなぁと思い、少しネットを漁ってみたらこんな記事がありました。

エンジニアの方の記事ですが、割と的を得ていると思います。曲がりなりにも、私も以前は技術者でしたから。

ただ、今は人事マンなので、人事的な側面から少し違いを列挙してみたいなと思います。ということで、いつもの採用・配置転換・報酬・育成・評価のフレームワークで。ゲーム業界の方が長いので、ゲーム業界を中心とした記述でいきます。

(その前に)前提として

私が抱いている、IT業界とソーシャルゲーム業界の雰囲気はこんな感じ。
コンシューマーゲームは、IT業界とソーシャルゲーム業界の中間って感じですかね。大手になればなるほどIT業界に近づく感じはあります。

IT業界は「かっちり」「陽キャ気質」
ゲーム業界は「ゆるふわ」「陰キャ気質」

【採用】とにかく人手不足。良い人がいたら囲い込みたい。

マグロの如く、止まったら死ぬ(=売上が無いとサービス終了)ので、とにかくいろんなイベントを企画し開発しリリースし続けなければならなく、それを実現するために常に人手不足の状態。業界全体がそうなっているので、良い人がいれば何としても囲い込みたいと、各社感じています。自社サービスを運営しているIT業界も似たような感じですね。

【配置転換】あまり異動はなく、プロジェクト採用が多い。

そもそも人手不足な状態なので、長くそのプロジェクトで業務をし続けるケースが多く、戦略的な人事異動は行われにくい体質だと思います。
従業員が希望して異動することはあるにせよ、属人化しやすい業界なので、いわゆる玉突き人事も発生しにくいです。
これ、悪い側面で語るならば、モチベーション低下にも繋がり、心身ともに病んでいくケースも少なからずあります。ゲーム業界でメンタル系疾患が多い一つの要因だとも思っています。(だからこそ、ゲーム業界におけるカウンセラーの役割を果たせる人は、結構重宝する人材だとも思っています。)

【報酬】成果を出せば報酬が跳ね上がる。

比較的水物な業界なので、一山当てたときの売上は凄まじいです。(営業利益率も40~50%くらいですからね。)基本給部分は市場比較してもめちゃくちゃ高いとは言えないですが、その分賞与に係る部分は、市場平均を大きく上回ると思います。もちろん、会社の支給基準に委ねられますが、成果を出した人に対する還元割合はかなり高く設定されているのではないかと思います。

【育成】技術は自分で努力して身につけるもの。

良くも悪くも実力至上主義。育成するという余裕はほとんどありません。が、結構職種の特性によってこの辺は変わるケースが多いです。例えばエンジニア職種は、そもそもエンジニア界隈として「技術をオープンにしていこう。そして業界を発展させていこう。」という風土があるので、勉強会などを通じて共に技術を研鑽するケースが多いです。一方、イラストレーターなどのデザイン職は「技術は自分のアイデンティティそのものだから淫らに公開しない」という風土もあったりするので、中々社内での技術水準の向上に繋がらない場合があったりします。割と感性によるところでもあるので、難しいんでしょうね。とはいえ、会社が成長するためにはそうもいってられなくなるわけで、最近はデザイン職種でも共に技術交流・技術研鑽が行われるようになってきました。この辺は会社員ならではなのかもしれません。
とはいえ、全体的にはやはり技術は自分自身で身につけていくものだ(≒研修みたいなのはほとんどない)という風潮は基本として存在するのかなと。

【評価】必ずしも成果だけではなく、能力も評価される。

報酬面でも言及していますが、基本的には成果を出した人には多大なる報酬を出すというのが基本スタンスです。ということで、成果給の側面はやっぱり強く残っています。ただ、ゲーム開発は一人で行うものではありませんし、昨今のゲーム開発難易度の著しい向上もあり、ゲーム開発にかかる時間が莫大なものになっています。(10年前は3~6ヶ月くらいでリリースしていたものが、最近は3~5年とかが当たり前。)ということで、従業員には長く働いてもらう必要があるので、従業員の能力面での評価もされるようになってきています。

ゲーム業界は楽しい

ゲームってそもそも楽しいものなので、働いている従業員も楽しそうに仕事をしています。やっぱりこれがゲーム会社の一番の醍醐味。

「自分の作っているゲームの一番のファンは、作っている自分だ」

こう思いながらゲームを作っている従業員が多いことも事実です。
長時間労働など、一般的には負の側面で語られることが多い業界であることも事実ですが、一番重要なことって「従業員がイキイキと働いているか」だと思うんです。

僕はゲーム業界で働く人を、これからも応援したいと思っています。

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