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忘れられない何か その1

忘却の彼方に放ってしまったものは、たくさんある。きっと数え切れない。それを、少しだけ手繰り寄せてみようと思った。

今日、記憶の彼方から引っ張り出したのは電話番号。

わたしの幼いころはまだスマートフォンの携帯電話もPHSもポケベルも身近にはなかったから、基本は家電。だからよく電話をかける友達の家の電話番号は暗記していた気がする。もちろん、もう覚えていない。

社会人になってから初めての会社の電話番号は、なんとなーく覚えていたけれど自社の電話番号を付箋に書いてパソコンに貼り付けていた。日になんども何度も番号を案内していたのに、もう覚えていない。

2社目の会社の番号は、デスクに置いている自社のカレンダーに書いてある番号を見ながら対応していたし、3社目以降は自席に電話がなかった。社用携帯もなかった。

そう考えていると、自分の番号と実家の電話番号以外に覚えている電話番号が見当たらない。

記憶の箱から唯一取り出せたのは、TOKYO FMのFAX番号だった。東京03から始まる番号。中学から高校のときに毎晩聞いていた『ラジアンリミテッド』の影響だろうなあ。FAX、一度も出したことなかったけれど。FM NIIGATAのFAX番号は思い出せなかった。もうラジオ番組メッセージを送るにも、メールが普通なのかなあ。最近聞いているオールナイトニッポンは、メールがメインだもんなあ。

きっと二度と使わないけれど、たぶん忘れないんだろうな。こういうのって。

まあね、記憶の彼方に放ったものは、取り出さないほうがいいものが多いから。たまにどうでもいいものを手繰り寄せて一人でニヤニヤしちゃうことがあるなんて、あまり人には言えないけれど。

気が向いたらまた何か思い出してみるよ。


誰の得にもならないけどね。

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