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学生と社会人は、たぶんそんなに変わらない

「学生と社会人は違うんだよ」と年上の彼氏に振られたことがある。

そのときわたしは大学3年生。これから就活ってときにそんなことを言われたものだから、社会人というものは大学生よりもさぞかし身分が上で、学生というものには見えない世界が広がっているのだと思い込んでいた。

だから面接で「学生と社会人の違いはなんだと思いますか?」なんて聞かれたら、たいそう重たい答えをしなければいけないと思っていたし、答えを知っているなら教えてほしかった。だれも教えてなんてくれなかったけれど。

それでもどうにかわたしも就活を乗り越えた。でも、入った会社にいたのはどうしようもない大人ばかりだった。論理的な会話ができない人や面倒なことはすべて押し付けてくる人、好き嫌いで判断する上司。ついこの前まで学生だった自分のほうがしっかりしていることもあったから、社会人歴が長いことがそんなに偉いのかと甚だ疑問だった。

学生と社会人に、特別な違いなんてないじゃないか。

小学生には小学生の悩みがあるし、中学も高校も大学も、みんなそれぞれに壁にぶつかりは悩んだわけで。社会人も同じように壁にぶつかっては、新しく何かを見つけて身につけていく。(そしてたまに、捨てる。)そんなふうに過ごす毎日は、これまでと大きく変わりない。もしも学生と会社員に違いがあると言われても、それはジェネレーションギャップとか前提の違いとか価値観の違いとかこれから学ぶべきこととか、もしくはただ先に生まれたことによる優越感とか、そういう言葉で代用できるものばかりだ。

社会人であることは、特別なんかじゃない。わたしは、わたしでしかない。学生のわたしが今までたくさん悩んで笑って泣いたように、社会人になってもやっぱり悩んで笑って泣く。他の人も、たぶんそう。

学生でも社会人でも、あなたがあなたであることは変わりがない。

もし、「学生と社会人は違うんだよ」なんて理由で振られたあの日のわたしに会えるのなら、そんなことは関係ないんだと伝えたいな。学生である過去の自分を否定しないように、未来で社会人に幻滅しないように。

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