エンタメマーケティング14 「ゲストパス」から考えるお客様とアーティスト

関連企業、関連業界で働いた事のある人なら、身に付けた事があるだろう。

「ゲストパス」「バックステージパス」と呼ばれる関係者であることを示すシールだ。

このシールは周りに「関係者ですよ」と訴える事が目的であり「記事を書くための筆記用具、パソコン等を使いますよ」「知り合いだから楽屋に許可があれば入りますよ」等色々な事への免罪符的なものを周囲に無言で訴えるものである。
このパスは色々な人間に配られる、仕事関連の人から一般の友人まで。

とある有名アーティストのバックバンドに新人が入った。
その彼の初参加の日、
見た事がない人が何人も、
そのバンドのイメージ似合わない服の人が何人も、ゲストパスを付けていた。
そして、出てきたタイミングで「わー。緊張してるー」と喋る。

演奏中にぺちゃくちゃと。
もう何が言いたいか解るでしょう。

「観客の楽しみに水を差すな」

私も友人が関係するライブに行く事もあります。時にはゲストパスをつけ、関係者用受付から、関係者席から等、色々なケースで鑑賞します。
どうしても仕事相手や関係者にとっては仕事現場なので、演奏中に挨拶をする事やメモ用、調べる用に携帯を開く事もあります。

本当はそれら全てが楽しんでいるお客様に失礼だと思いながら(少なくとも筆者は)

このアーティストを支えるためなので許してください、と思いなが仕事をする。

しかし、今回はどう見ても彼のお友達と思われる方々である。
自分の晴れの舞台をできるだけ多くの人に見て欲しかったのでしょうが言わなくても最低限のマナールールの守れる友人だけを呼ぶべきだ。それが無理なら、最低限マナーの説明くらいはするべきだ。
ライブと言う、ステージ上で行っているのは発表会ではない。

仕事である。

高いお金を出し、ステージに魅了されに来た人達のためのサービス業である。
しかし、音楽を始め、エンターテイメントを生業とする人間は一般社会人経験がない人、趣味の延長線上の考え方の人間が多い。
裏方やマネジメントの人間も「普通」の社会に出た事がない人間が多い。

なので「仕事」である事実を忘れている人も多くいる。

きっと「サービス業」と言い切っているこの記事に頭にきている人、頭にきてもう読んでいない人もいるだろう。
しかし、エンターテイメントで飯が食えてるのは
誰がお金を出しているからなのか、
考え続けてほしい。

「仕事」であるという事を。

今後お客様を絶やさないために、リピーターになりたいと思ってもらうためにゲストパスはどうあるべきか。

・ゲストパスを渡す際に諸注意を配る
招待客の事前説明が無理というなら、慣れているベテランだろうと、若手だろうと、関係なく一律に説明する。
きっと怒る人もいるだろう。しかし、業界がマイナス成長を続ける、その兆しがある現状、徹底した意識改革は必要だろう。

・関係者席から出れないようにする
お客様と同じスタンディングフロアや、近い席にいるから問題なので、関係者席にゲストは全て閉じ込めてしまう。
携帯を見ても、しゃべっても、離してしまえば、被害は小さく済む。
できればトイレ等で油断して裏話等をされても困るのでトイレも別か、注意喚起をしておく。

・ゲストパス制度を無くす
ゲストパスシールを貼っているから「免除される」という誤解から演奏中に歌うその他の失礼な行為がおこるのだ。
シールを張らずにいれば「普通にマナーの悪いお客様」になる。
パスがなくても仕事で来ている人間は挨拶も世間話をする。一発で関係者だとわかるだろう。
曲に興味を持たず友人と談笑。ひとまずファンではないことは解る。不愉快極まりない。
スマホやタブレットで何かを打っている。携帯の電源切ってくださいの放送を守らない迷惑な人。
周りがやっているからと集団心理が働くので一般のお客様もやりはじめるだろう。
とんでも無い事になるのは目に見えている。

現実味があるのは最初と二番目を合わせた案といったところだろう。注意喚起を口頭で説明し、関係者席に居てもらう。スタンディング側に行くのであれば一般のお客様と全く同じルールの下、ライブに参加していただくようお願いするというのが妥当な案になってくるだろう。


あなたの担当しているライブ、観劇、イベントのゲストパス使用者のマナーはどうですか?

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紅茶

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コメント2件

超大昔ローディーとかやってた頃、ビクつきながらも「お客さまに迷惑になるのでご遠慮いただけませんか」ってゲストパス付けてる方に注意した記憶があります。
バンドや団体を守るべき「本当の関係者」が注意を促すしかないのが現状ですかね。
本当の関係者、というのが本当の意味でのビジネスとして音楽を仕事にしてる人なんでしょうね。つらいです
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