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LGBTQフレンドリーな社会実現はZ世代がカギ?|CHAPTER2【後編】

“みんなちがって当たり前”なスタンスの世代キーワードは“個の尊重”

“多様性”が当たり前という
価値観を持つ若者たちに対し、
学校総選挙プロジェクトで
「ジェンダーギャップ」「LGBTQ」にまつわる
調査、問題提起も行ってきました。

ジェンダーギャップを感じた経験は少ないが是正意識を持つ若者たち

世界経済フォーラムが公表した
「ジェンダーギャップ指数2021」によると
2021年の日本の総合順位は156か国中120位
早急な改善が必要とされています。

学校総選挙プロジェクトの調査で、
Z世代に「性差による不利益な経験の有無」を聞いたところ、
経験がないと回答した人が半数程度。
一方でジェンダー格差への是正意識は高くなっています。

若年層ほどジェンダー平等の意識は高い

ジェンダー平等を「当たり前」とする意識は
若い世代ほど強い傾向。

デートのおごり/おごられ論争などについても
年齢が若いほどフラットな視点を持っています。

多様な“性のあり方”を前提とした社会をつくるために

近年、世代を超えて認知の高まりを見せる、
「LGBTQ」など“性のあり方”に関する言葉の数々。

ここではLGBTQに関する認知度や、
セクシュアルマイノリティへの
差別・偏見をなくす行動意識調査の結果を紹介します。

多様な“性のあり方”を前提とした社会に向けて、
Z世代はどう考えているのでしょうか。

より良い社会を実現するために、
どう行動するべきなのか、
若者たちとアイデアを出し合いました。

Z世代のLGBTQに対する意識

10代のLGBTQに関する
用語の認知度は75% と大変高く、
20代以上の世代と比べて2倍以上も高い
ことがわかりました。

SNSなどでLGBTQに関する情報に
触れることが多いことも要因だと思われますが、
Qを表すクエスチョニングについての理解度も
20代以上の世代と比べて約3倍となりました。

また「LGBTQの人への差別・偏見をなくすために、
個人でできる発言・行動をしたいか?」については、
56% が「そう思う」と回答し、
LGBTQを取り巻く問題を
より解決したいと思っている
ことがわかります。

TALK SESSION: 「どんな性のあり方の人も安心できるために自分たちができること」

学校総選挙プロジェクトの
アンケートに回答してくれた人たちと

「どんな性のあり方でも暮らしやすい社会」をテーマに
オンライン会議のイベントを開催しました。

おすすめアクション。今日からできる?

まずは、
「今日からできるおすすめアクション」として、
無意識の偏見を避けるため
推奨されている行動例を紹介。

どうしたらこれらのアクションを
起こしやすくなるのかについて
アイデアを出し合いました。

おすすめアクション1
恋人がいる人との会話でも、相手の恋人と会ったことがない場合は「彼女/彼氏」ではなく性別を指定しない呼び方をする

どういうところが難しい?

どうしたら実践できるようになる?


おすすめアクション2
他者のジェンダーやセクシュアリティを否定したり、噂を流したり傷付けるような発言・行動をしている場面に出会ったら勇気を出して注意してみる

LGBTQアンケート投票結果発表

LGBTQに対する認知や理解があるものの
「今日からできるおすすめアクション」
というテーマでは

「意識高いと思われたら嫌」や
「どう注意していいかわからない」など、

実際の行動としては難しいと考えているZ世代

違和感に気付きアクションを起こせる
若者たち(10代から20代の7,575人)に
さらに具体的な項目で
アンケートを実施してみました。


普段の生活で耳にする言葉には、
褒めているつもりでも
当事者を傷付けてしまったり、
無意識の偏見に基づいていたりする言葉もあります。

こうした多様な性のあり方を前提としない
発言の違和感に気付き、
“良くない”と感じているZ世代が
大多数を占めていました。

座談会でも話題に上がった
「LGBTフレンドリーなアクション」も
大多数の若者が「今日からできる」と回答。

意識の面では個人でできる発言や
行動を起こすことへの抵抗感は小さい
ようでした。

SNSアカウント複数持ちのZ世代は他者にも寛容。学校総選挙の見解

物心がついた頃から
SNSのある生活をしているZ世代にとって、
SNSアカウントを複数持つことは当たり前。

相手によって
自分を見せる範囲を使い分けるZ世代は、
人の多様な側面についての許容範囲が広く、
他者と違うことに対しても寛容と言える
でしょう。

上の世代と比べて
「性差」ではなく、
「個」を重視している若者たち

冒頭のデータが示しているように、
LGBTQに対する理解はもちろん、
是正する気持ちもあることから
LGBTQ関連用語の知識量は
他の世代に比べて高く、意識がある
ようです。

しかしながら、
行動に移すまでには至らない人も
少なくありません
でした。

彼らと実際に話してみると、
LGBTQの現状や学問的な知識よりも
“自分の周りの人に対して”の
接し方に関する質問が多く、
自分にとって
正しいアクションの取り方を模索していました。

どうすれば良いのか、探しきれていない、
見つけるに至っていないという印象
です。

これが正しいというものを若者たちが見つけ、
納得することができれば、
行動に移す人も増えるのではないでしょうか。

社会の気になること 10万人の若者にきいてみた
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