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「園児をバスに置き去り」事件の判決

昨年7月、福岡県中間市で園児が送迎バスに
取り残され熱中症で死亡した事件で、当時の
保育園の園長と保育士の裁判の判決が、今日
言い渡された。

元園長には禁錮2年、執行猶予3年、保育士に
は禁錮1年6ヶ月、執行猶予3年の判決だ。

亡くなった園児の親御さんは今回の判決に納
得していない。

「判決は軽く感じた。重くないと、また同じ事故
 や事件が起きるのでは。冬生(とうま)には
『悔しい』と伝えたい」。判決後に福岡市内で開
かれた記者会見で、亡くなった倉掛冬生ちゃんの
母親(39)は遺影を抱えながら、無念さをにじま
せた。

引用:ヤフーニュース

幼稚園や保育園に子どもを預けている親御さ
んであれば、亡くなった園児の親御さんと同
様に今回の判決が軽いと思う人も多いだろう。

一方で保育士や幼稚園の先生、送迎バスの運
転手はどのような感想を持っているのだろう。

判決を妥当だと思っているのか、あるいは軽
いと思っているのだろうか…。

ただでさえ人手不足なのに…

保育士の人手不足は今に始まったことではな
く、ここ数年ずっと言われている。

2年前まで、我が子も保育園に通っていたが、
当時は開園して6年しか経っていないにもか
かわらず、毎年数人の保育士が辞めていった。

さまざまな理由があるのだろうが、赴任して
1年で辞めてしまう保育士も何人もいて、本
当にこの保育園は大丈夫なのだろうか、と
思ったこともあった。

ただ、我が子が通っていた保育園では、奇跡
的にすぐに新しい保育士が入ってきたが、園
によっては新しく入った保育士よりも辞めて
いく保育士のほうが多いところもあるだろう。

人手不足不足にもかかわらず、2年前からコロ
ナウィルスが流行したことで、保育以外にも
おもちゃや部屋の消毒など、やるべきことは
増えたと思う。

命を預かっていることもあり、何かトラブルが
起きれば保護者や世間から批判され、保育士も
余裕がなくなってきているのであろう。

やる人がいなくなる…

今回の事件は、あってはならないことだと思う
し、もし犠牲になったのが我が子だったらと思
うと、禁錮2年でも刑は軽いのかな、とも考え
てしまう。

一方で、厳罰化すれば、送迎バスを運転しよう
とする人はいなくなるかもしれないし、園に
よっては送迎バスを廃止するかもしれない。

また、保育士や幼稚園の先生を志す人も、今よ
り少なくなることも十分に考えられる。

ただでさえ人手不足なのに、さらに追い打ちを
かけることになるかもしれない。

安全装置の設置ですべて解決するのか?

今年9月に静岡県牧之原市の認定こども園で同
様の事件が起こり、送迎バスに子どもの置き
去りを防ぐ安全装置の設置を23年4月から義務
化した。

安全装置の設置ですべての問題が解決できると
も限らない。

安全装置が壊れる可能性もあるし、頻繁に警報
が作動してしまう状況になれば、安全装置の電
源を切ってしまう恐れもある。

結局は、運用する人の心がけ次第なのである。

私たちにできることはないだろうか

福岡県中間市の園児置き去り事件が、今年9月
に起きた静岡県牧之原市での事件に生かされな
かったのは残念で仕方ない。

再発防止のために、送迎バスの運転手や保育士、
幼稚園の先生だけでなく、保護者や地域住民で
ある私たちができることとはなんだろう。

反対意見もあるだろうが、送迎バスの中を外か
ら覗くことも、児童の置き去りを防ぐために役
立つかもしれない。

実施は難しいだろうが、保護者にも乗車しても
らう、シルバー人材センターのような人たちに
確認作業を手伝ってもらうなど、知恵を出せば
他にも方法があるだろう。

二度とこのような事件が起きないよう、私にも
できることがあれば協力したいと思う。



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