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夜盲症の原因、所見、症状、現代医学の治療、東洋医学の治療(漢方など)をまとめてみました。


夜盲症とは?

通常では暗順応という機構が働き、明るいところから暗いところに入ると、すぐには何も見えなくても、しばらくすると暗さに慣れて周りが見えてきます。暗い時に働く網膜の細胞に異常があり暗順応が障害されて、暗いところや夜に見えにくくなる病気を夜盲症(とり目)と呼んでいます。

夜盲症の原因は?

夜盲症の原因にはいくつかの可能性があります:

ビタミン A 不足: ビタミン Aは視覚に重要な役割を果たし、その不足は夜盲症の原因になることがあります。

網膜疾患: 網膜の異常や疾患が夜盲症を引き起こす可能性があります。

遺伝的要因: 一部の夜盲症は遺伝的な要因によるものである場合があります。

糖尿病性網膜症: 糖尿病によって引き起こされる糖尿病性網膜症は、夜盲症を伴うことがあります。

夜盲症の所見、症状は?

夜盲症(やもうしょう)は、視覚が暗い環境で劇的に低下する症状です。光が不足した状況での視覚が極端に悪くなり、夜間や薄明かりの状態で物体や環境を識別することが難しくなります。夜盲症の症状には以下のようなものがあります:

視力の低下:暗い場所での視力が著しく低下します。明るい場所では通常の視力を保つことができることがありますが、暗い場所で物体を見るのが難しくなります。

適応の遅れ:光が暗くなった直後、視力が劇的に低下することがあります。これにより、急な光の変化に対応するのが難しくなります。

薄明かりの中での困難:薄明かりの中、例えば夕暮れや夜明けのような状況でも視覚が低下し、物体や景色を正確に認識することが難しくなります。

夜盲症の診断方法は?

夜盲症の診断は、眼科医や視覚専門家によって行われます。診断の過程では、症状の詳細な調査、患者の病歴の収集、検査が行われます。以下は、夜盲症の診断に用いられる一般的な方法です:

症状の詳細な調査:患者の症状や病歴についての詳細な質問が行われます。これには夜間や暗い場所での視覚障害に関する具体的な症状やその発生頻度、進行の速さなどが含まれます。

視力検査:標準的な視力検査が行われ、白昼時でも夜間や暗い場所での視力に差があるかどうかが確認されます。

眼底検査:眼底検査は、網膜や視神経の健康状態を確認するために行われます。特に夜盲症の原因として網膜に関連する問題があるかどうかを評価します。

視野検査:視野検査は、視野の異常や視野欠損を検出するために行われることがあります。これにより、夜間や暗い場所での視野に関する問題が評価されます。

ビタミン A の検査:夜盲症の原因の一つとしてビタミン A 不足が考えられる場合、ビタミン A の血液検査が行われることがあります。

遺伝的検査:遺伝的な原因が疑われる場合、遺伝子検査が行われることがあります。

夜盲症の診断は症状や検査結果に基づいて行われ、その後の治療や管理計画が立てられます。夜盲症の原因はさまざまであり、糖尿病性網膜症、網膜変性症、ビタミン A 不足などが関与する可能性があります。

夜盲症の一般的な治療法は?


夜盲症の治療方法は、その原因や症状の重症度によって異なります。以下は、夜盲症の治療において一般的に考えられる手段です:

ビタミン Aの補充:夜盲症がビタミン Aの不足によるものである場合、ビタミン Aのサプリメントが処方されることがあります。ただし、ビタミン Aの摂取量は適切に管理される必要があります。過剰なビタミン Aの摂取は有害である可能性があります。

基礎疾患の治療:夜盲症が他の眼疾患や健康問題に関連している場合、それに対する適切な治療が必要です。例えば、網膜変性症や糖尿病性網膜症などが原因である場合、これらの病態に対する治療が行われます。

薬物療法:特定の眼科用薬物やビタミン剤が夜盲症に対して処方されることがあります。これらの薬物は視覚の機能を改善するために使用されることがあります。

低視力補助具の使用:夜盲症による視力低下が進行する場合、低視力補助具(例: 蛍光灯やヘッドランプなど)の使用が検討されることがあります。これにより、光の強度を調整して視覚のサポートを行います。

治療法は個々の症例によって異なり、それぞれの患者に対して適切なアプローチが必要です。夜盲症の治療には、眼科医や視覚専門家の指導を受けることが重要です。また、治療が効果的であるかどうかは、症状や視力の改善に対する個々の状況によって異なります。

夜盲症の予後は?

現在、先天性夜盲症に対する治療法は確立されておらず、網膜色素変性に対しては、進行を遅らせるための治療や合併症に対する治療を行います。
後天性夜盲症の場合は、原因となっている疾患を治療を行い、ビタミンAが欠乏している場合はビタミンAを補給します。

夜盲症の東洋医学的な考え

東洋医学では、夜盲症の症状や原因を西洋医学とは異なる視点で捉えています。夜盲症に対する考え方として、気や血の流れが調和していることが健康の要であり、その不均衡が病気の原因とされるとされています。夜盲症もこの気や血の不調和が関与していると考えられています。

夜盲症の東洋医学におけるアプローチは、西洋医学のアプローチと異なりますが、一部の患者にとっては補完的な治療法として利用されることがあります。東洋医学は、体のエネルギーの流れやバランスを調整し、体の自然な治癒力を活性化することに焦点を当てています。

東洋医学を取り入れるメリットは?

夜盲症の治療には、東洋医学のアプローチがメリットを持っていますが、これらのアプローチは補完的なものであり、医師の指導のもとに利用するべきです。東洋医学を取り入れる際のメリットの一例は以下の通りです。

気や血のバランスの調和: 東洋医学では、健康の要とされる「気」と「血」の流れが調和していることが重要です。夜盲症も気や血の不調和が関与していると考えられています。

肝と腎の機能の重要性: 東洋医学では、目の疾患は肝が大きな役割を果たしているとされています。また腎が弱ることで肝の作用も弱るなどの問題を引き起こし、これが夜盲症の原因とされることがありますので、肝腎をバランスを整えます。

経絡のバランスの調和: 東洋医学では、体内を巡るエネルギーの流れである「経絡」が重要視されています。経絡の滞りが病気の原因となることがありますが、特に肝経や腎経などが夜盲症に関連していると考えられていますのバランスを整えます。

重要なのは、西洋医学と東洋医学を組み合わせてホリスティックなアプロチを構築することです。夜盲症の治療においては、医師の診断と治療を基本にしつつ、体質や症状に合わせて東洋医学のアプローチを取り入れることが有益である可能性があります。

以上のような様々な視点から治療が出来ることから東洋医学を取りれるメリットがあります。

東洋医学で考える夜盲症にアプローチできるポイント

インフルエンザに対する東洋医学のアプローチ方法は、患者の症状や体質に合わせて個別に調整されることが一般的です。以下は、一般的な東洋医学のアプローチポイントになります。

体質診断: 東洋医学では、体質が個人の健康に大きな影響を与えると考えられています。まず、東洋医学の専門家は患者の体質を評価し、病状を理解するために個別の診断を行います。これは脈診、舌診、症状の詳細な質問などを含むことがあります。

食事療法: 患者に対する食事療法は、個別の体質と症状に合わせてカスタマイズされます。特定の食材や調理法、漢方などが推奨され、栄養摂取とエネルギーのバランスを最適化するために使用されることがあります。

ストレス管理と精神的なサポート: 東洋医学は、精神的な健康を重視し、ストレス管理技術、瞑想、呼吸法、および運動などの方法を提供することがあります。これにより、患者の心身のバランスをサポートし、治療へのモチベーションのアップや忍耐力を高めます。

予防と健康の維持: 東洋医学は健康の維持と疾患の予防に焦点を当てます。患者には健康な生活習慣の促進、バランスのとれた食事、適切な運動、ストレス管理などがアドバイスされることがあります。

その他の夜盲症の治療法

鍼灸療法

主に鍼や灸を使い、以下のように整えます。

目の関連ツボの刺激:

鍼灸師は、目や周辺の経絡に関連するツボを刺激することがあります。これにより、目の血流やエネルギーの循環を改善し、視覚機能のサポートを試みます。

肝経の調整:中医学では、肝臓の働きが目に影響を与えるとされています。鍼灸療法においては、肝経や肝関連のツボの刺激を通じて、肝臓のエネルギーのバランスを整えることが考慮されます。

気血の調和:夜盲症の場合、気や血の流れが不足している可能性があります。鍼灸療法は気や血の調和を促進し、目の栄養供給を向上させることが期待されます。

全身のバランスの調整:鍼灸は全身のエネルギーのバランスを整えるため、夜盲症の症状だけでなく、全体的な体調の改善を目指します。

漢方

夜盲症に対する漢方薬の選定は、患者の個別の症状や体質に基づいて行われます。漢方薬は、中医学の理論に基づき、体内のエネルギー(気)や体液(血、津液)のバランスを整えることを目指すものです。以下は、夜盲症に対する漢方薬の一般的なアプローチですが、具体的な処方は中医学医師による診断に基づいています。

肝腎不足に対する補益:中医学では、夜盲症が肝臓や腎臓の不足に起因する場合があるとされます。これに対しては、肝腎を補う漢方薬が選ばれることがあります。

明目の薬物:目の機能を改善し、視力をサポートするための漢方薬も使用されることがあります。これには、明目薬と呼ばれる特定の薬物が含まれます。

血の補給:血の不足が夜盲症の原因となる場合、漢方薬で血を補給し、目に必要な栄養を提供することが考慮されます。

気血の調和:気と血のバランスを整える漢方薬が使われることがあります。これにより、目の機能が適切に維持されることが期待されます。

全身の調整:夜盲症は中医学では全身のエネルギーの不調和と関連づけられることがあります。全身を調整する漢方薬も処方され、患者の体質に合わせて治療が行われます。

漢方薬の処方は個別の症状や体質に基づいており、一般的な処方が適用されるわけではありません。漢方薬は西洋医学と併用されることが多く、専門の中医学医師による診断と処方が重要です。また、漢方薬の使用は一般に補完的な治療法として考えられ、西洋医学の診断や治療と連携して行われることが一般的です。

飲む夜盲症の漢方市販薬もある。


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【指定第2類医薬品】強力八ツ目鰻キモの油(ビタミンA油入り)

●効能・効果
効能 ・ 効果
次の諸症状の緩和:目の乾燥感、夜盲症(とり目)
次の場合のビタミンAの補給:妊娠授乳期、病中病後の体力低下時、発育期

夜盲症に関連する漢方の値段・価格の相場は?

夜盲症に関連する漢方の価格は、およそ1万~2万円/月程度と、値段に幅があります。

なぜ漢方の値段に開きがあるのか?

漢方は、患者さんの体質や病歴、置かれている状況等を考慮して組み合わせるもので、状態によっては漢方の種類が増えるため、どうしても皆同じというわけにはいかず価格に差があります。

予算に合せることもある程度は可能ですが、最初から予算を聞いてきたり、とくに問診もせずに上記のような体質や状況を考えず、一般的な古来の漢方薬を選んで出してくる漢方薬局もあるので、その点は注意した方がよいでしょう。

値段が気になっても、夜盲症に関する漢方を相談する際は、まずはベストな提案をしてもらい、後から予算の調整をしたほうが賢明です。

東洋医学的に夜盲症の治療を始める場合は?


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