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認め合うことの大切さ

対話型鑑賞とは

先日、佐賀大学美術学部の先生と学生さんとお話をしていた時に「対話型鑑賞」というアートの鑑賞方法を教えて頂きました。対話型鑑賞とは1980年台にアメリカで考案された主に子供向けのアートの鑑賞方法です。アート作品の技法や意味、作者の情報などは教えず、まっさらな状態で子供達にアートを鑑賞してもらい、それぞれが感想を述べ合うというものです。

ポイントは認め合うこと

子供たちが自由に感想を述べ合い、色々な意見を否定せず認め合ってあげることで、子供たちは自然に「多様性(ダイバーシティ)」を学ぶことが出来るとされています。人は皆、それぞれの考えをもっています。どの考えも正解でもなければ間違いでもありません。ポイントは互いの考えを認め合うことだと思います。

教育現場での活用を

今までの学校教育はいわゆる「詰め込み型」でした。子供の能力の平均値を底上げする詰め込み型教育は右肩上がりの高度経済成長期に適した人材育成に大いに役立ちました。しかし、これからの時代はAIの台頭により誰でも出来る仕事はAIにとって変わる第四次産業革命を迎えています。そんな時代に必要とされるのは人間にしか出来ない「創造力」です。自由に考え、他の人の意見を聞き、さらに考えることで今までになかったものを「創造(イノベーション)」することが出来ます。そんな「創造力」を養う為にも教育現場で「対話型鑑賞」を取り入れる必要があるのではないでしょうか。

デモクラシーの原点

対話型鑑賞は自由に自分の考えを延べ合う事に意味があります。それはまさに民主主義(デモクラシー)の原点です。みんな違ってみんないい。これは決して綺麗事ではありません。昨今、注目をされているSDGs(持続可能な開発目標)では「誰一人取り残さない」という事を原則としています。ひとりひとりの考えを尊重し、誰一人取り残してはいけないという事を改めて考えさせられました。

ぜひご家庭でも!

長々と書いてしまいましたが、ぜひ対話型鑑賞をご自宅でもやってみてください!たまには県立美術館にふらっと立ち寄って、ご家族やグループで気楽にやってみると面白いかもしれません。

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