QCサークルなんてものに意味はあるのか?

QCサークルと言うと、思いつくのは生産性向上や品質管理などなど。
今日はその中でも、生産性向上に焦点を当ててみる。
QCサークルでの生産性向上と言うと、生産性が1.2倍になったとか、人を増やして業務を分散、生産性が上がるような物(例えばツールプリセッタやホルダーなど)を購入したなどなど様々な物があるが、これって本当に意味があるの?
そもそも会社はなぜ、クソ高い人件費を使ってまでこんな事をするのか。
それは   "売上をあげるため"   である。
大体の人はこう思っている。
そんな当たり前のことと思った人ほど間違いに陥っている。

そもそも会社には、打出の小槌のようなものはなく全て"売上"から経費諸々を引いた金額が自由に使えるお金だ。その中でも人は1番の金食い虫である。人を入れるという事は、ものすごくリスクだ。

給料に落とし込むとわかりやすい。
給料は譜面が25万なら手取りで20万ほど。
差し引き額の5万は税金に持っていかれる。
自由に使えるお金は20万なのだ。
会社も全く同じで、売上から経費を引いたものが自由に使えるお金だ。

経営目線で言えば、売上が増えても残るお金が逆に少なくなっていたら何も意味が無い。
なのに、出世したい人達は社長の目を引くために血眼になってとにかく売上をあげようとする。経費なんて見ることもせずに。

ある企業の例をあげる。
○精密は、QCサークルでツールプリセッタを提案した。
内容は、このツールプリセッタを使えば段取りをはやくする事ができ、間違いを防止する事が出来る。結果、売上が上がる。
ただし、使う工具を全て毎回入れ替え、更に人員も追加した。
勘が鋭い人はもう気づくと思う。
(ツールプリセッタという物は工具長を測定できる機械で機械内部で測定出来るものを、機械外部で測定できるようになる、これにより測定を前段階から出来る、また工具長を実質2回確認することになる為間違いが起きにくくなる)

この例では、実際に売上は上がっている。しかし残るお金はどうだろう。実は減っているのだ。
ツールプリセッタの償却費
追加した作業員の人件費
ツールプリセッタ導入によるホルダー不足で、大量に購入
ホルダー追加分のツーリング棚の追加

などなどあげたらキリがないが、このような例はかなりあると思う。経営者の目的は、残るお金を増やすことである。
使えるお金が減っては何も意味が無い。
どんなに売上が高くとも、どんなにいいアイディアでも、残るお金が減っていたら意味が無い。
正しく、何が目的かを伝えた上で行うのは良いが目的もなくただ会社から言われたからとやるのは無くした方がいいレベルで無駄だと思う。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?