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紙製ストローは”時限爆弾”

SDGsの普及、海洋プラスチックごみ問題をはじめとする環境保全志向の高まりによって、多くの喫茶店で導入されつつある紙製ストロー。
1ユーザーとしての感想を徒然と書いていきます。


こんにちは、蓮城徹です。
最近、喫茶店でコーヒーを注文すると結構な頻度で紙製ストローが刺さって提供されることが増えてきました。
そうでないお店も、在庫を使い切るため、という理由を述べて、時限的にプラスチックストローを使用しているお店がいくつかあります。
この紙製ストロー、めちゃくちゃ使い勝手悪いと個人的には思っています。

ということで、何故使い勝手が悪いのかを考えてみました。

1.食感の悪さ

食べ物じゃないのに食感なんて関係ないだろ、といきなり厳しいご指摘をいただきそうですが、これが第一の問題です。
そもそも私たち人類は今の所、紙を主食に生活することはできません。
(むしろそれが出来るならSDGsの目標半分くらいは自動的に達成可能なのでは……)
私の知っている限り、紙を食べられるのは白ヤギさんや黒ヤギさんくらいなものです。
それだけ不慣れな紙を、口に入れるという行為そのものに違和感を感じずにはいられません。
プラスチックも主食ではないので、違和感はありますが紙製ストローの違和感はそれ以上です。
さあ飲むぞというタイミングで、紙製ストローが牙を剝きます。
口に入れた瞬間のボソボソ感。
喫茶店に水分補給をしにきたはずなのに、むしろ口内の水分を奪取してしまう紙製ストロー。
不快指数はうなぎのぼりです。
コレに慣れてきた時、人類は紙を主食とする新次元の存在へとメタモルフォーゼすることが出来るかもしれません。

2.分別の面倒くささ

食器の返却などをセルフサービスとしている店舗においては、食後にカップやトレーを自分で返却します。
大体返却ブースでは、”飲み残し”、”燃えないゴミ”、”燃えるゴミ”等に分けられ、それぞれ口を開けて待っています。
お店によっては、カップ、ストローなどと具体的な品名を挙げている場合もありますね。
しかし、紙製ストローはここで再び牙を剝きます。
「紙製ストローって、どの口なんだろう……」
そう、細やかなところに配慮の行き届いた店に限って、ストローの口と称されたゴミ箱には、プラスチック製コップも捨てるように示されている場合が結構あります。
恐らくはプラスチック時代の名残なのでしょうが、利用者側からしたら戸惑います。
また、従来はカップとストローは同素材、カップに差したまま投棄可能だったのですが今やそうもいかず。
食後のべとべとストローを抜き取りながら処理しなければなりません。
返却ブースが行列の出来る人気店に早変わりです。

3.紙製ストローは時限爆弾

喫茶店に訪れる目的は千差万別ですが、大枠としては休憩・ノマドワークでしょう。
特に後者の場合だと、滞在時間が長くなりがちです。
ここで三度、紙製ストローが牙を剝きます。
しばらく作業をして、もしくはお喋りをして、ふと飲む。
すると、水分を吸収したストローがふにゃふにゃになっています。
ものによっては耐久性を維持できず、紙巻き状態になっていたところから崩壊していきます。
飲み物がコーヒーやティーであればまだ良いですが、ドリンクが固形物を伴うフラペチーノタイプだとより悪い展開になります。
水分を吸収し、形状保持できなくなったストローは口が狭くなります。
プラスチックストロー時代もストローを噛む人は稀にいましたが、紙製ストローの場合はその癖がなくとも口唇の僅かな圧力で変形してしまうのです。
全人類ストロー噛みグセ発症説。
結果として、固形具材が飲めなくなります。
最悪です。
チョコチップも、ジャムも、タピオカだって通らなくなるでしょう。
最終的に喫茶店内を見渡すと、穴の無くなったストローをスプーン代わりに、固形食材を取り出そうと奮闘する人々の姿が……。
紙製ストローは恐るべき時限爆弾なのです。

もちろんお店側にはメリットもあって、ストローが柔らかくなる前に退店しろ、もしくは追加注文せよという静かな圧力が利用者に掛けられます。
この場合は回転率の向上、もしくは客単価の上昇が見込めるでしょう。

そういった話もあってか、お店によっては液体オンリーの飲み物の時にはストローを付属しないというやり方も増えているようです。
しかし固形族に限ってストローは必須なので、問題が解消されたわけではないのですが……。

ちなみに私は客単価の上昇に貢献するようにしています(笑)。

要するに快適じゃない紙製ストロー

簡単に3点挙げましたが、総括すると”紙製ストローによる快適度の低下”が発生していると考えています。
快適な場所を提供することで収益を挙げてきた喫茶店において、快適度が低下するのはデメリットなのではないでしょうか。
その”我慢”こそが環境保全なんだと言われればそれまでですが、どうせなら楽しく環境保全したいですよね。
私が潔癖すぎるだけでしょうか。

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