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自分だいすきって言える強さ〜SELF-LOVE(自己肯定感)って〜

我が家の長女(9歳)のこと。

とにかく工作と歌が大好きで、
白い紙と折り紙をいつも傍に携え、思いつきで何かを作ることに没頭しているか、
全力でお気に入りの歌を歌っている。
(藤井風だったり新しいプリキュアのオープニングソングだったり)

チアダンスを習っていて
「できる、できる、絶対できる!」の精神のもと
真っ赤な顔で汗だくになりながら
全力で元気を届けんとするひたむきさも持っている。

早口だが動きはのんびりマイペース。
とても素直でおおらかでまっすぐな人間である。
人懐っこく、甘え上手。とにかく真面目。真面目すぎるゆえに少し融通の利かないところもある。

時間通りに行動するのは苦手。
朝は何度注意されても上の空で
ぼーっとテレビに見入ってしまい身支度がおそろかになり、
毎朝遅刻しそうになっているがどうやらあまり気にしていない。

何度か学用品ごっそり忘れて行ったりするくらいぼんやりしていて、忘れ物もしがちだが、そうなってもたいして困らないようで、忘れ物しようが平気なところがある。

(フロイト先生的に言うと)肛門期男根期を綺麗に網羅する形のプリミティブな下ネタがどうやら大好物であり
教室ではお調子者男子との平和な下ネタセッションが楽しくてしかたない様子。

かわいいもの、キラキラしたものは大好きだが
いわゆる「女子い」集団にはあまり馴染まない。
しかしなかなか振り切った感じの究極の陽キャラ的女子への憧れは持っており
その取り巻きに困惑しながらも
得意の幼稚な下ネタをちらつかせてその子とサシでなかよくなろうとがんばる猛者でもある。

例えば4.5歳の頃
食器棚を処分するのにすら別れを惜しみ泣きじゃくったほどの感受性を持ち
昔祖父が我が子(もし健康に産まれていたらわたしの姉として一歩先を歩んでいたはず)の死産に涙した際、
曽祖母に「男は泣くもんじゃない」と叱責されたエピソードを聞いた際には
「男だからってどうして泣いたらいけないの!ひどい!ひどすぎる!おじいちゃんかわいそう!そんなの泣いていいよね!泣いていい!」
と目を潤ませて憤慨するような熱いハートも持ち合わせている。

好きな科目は当然「造形」と「音楽」。
勉強ができないわけではないがかなりのめんどくさがり。
漢字が特に嫌い。作文とかも好きじゃない。
(めんどくさすぎて叫んでいる時も)
決して勤勉ではない。
しかし理数系の教科では割と力を発揮するタイプ。
プロジェクト学習などには積極的に取り組み、気負わずプレゼンできる力も持っているよう。
教育者、研究者である夫(父)にとっての(赤子の頃から)よき相談相手であり、共同学習者でもある。

そんな長女の特筆すべき素晴らしいところを
ここに記録しておきたくてこの記事を書いているのだが、、

彼女は「自分が大好き」なのだ。

それも4.5歳の頃だったかな?
娘がわたしにくれたお手紙に
「おかあさん!わたし、わたしがだいすき!」
とニコニコ笑顔の絵付きで書かれているものがあって。

それは小3になった今も変わらなくて、
何かうまくいかなくて落ち込んでも、
最終的には
「でもわたし、わたしがすきだからなー」
そこに戻ってくるのだからすごい。

もうそれは何にも代えがたい、彼女の強さだとわたしは思っていて、本当にそういうあなたは素敵だ、と思っているし、心から愛しい。

パーフェクトなんかじゃない自分だとわかっていて、そんな自分を好きと言えるそのメンタリティ。

まさにこれこそがSELF-LOVE。
自己肯定感。


そのことに立ちかえるとね、
いいよもう忘れ物くらい…
いいよ遅刻くらい…って思えてもくるけど
まぁでもしっかりしてほしいんだけどね、そこはね。(笑)

母のわたし、
職業柄「自己肯定感」をテーマに講演してほしいと依頼されることがあって、そういうお話をすることもあるんだけど…
(そこで娘の話はしたことないしそういう場では今後もしないと思うけど)

ご存知の通り、ここのところ特にものすごく関心の高いテーマなんだよね、「自己肯定感」て。たくさん人を集めたいと思ったらこのテーマで、ってくらい。

自分を好きになれない、ってそのことに悩んでる人って本当少なくなくて。

でもさ、それって小手先でこうすれば獲得できます、上がります、みたいなもんでもない、よね。 
マニュアル通りにやって獲得できるもんでもない。

自己肯定感低いんです、っていう人の多くは、「自分」に対するハードル高いよね。
自分で作った理想の枠組みに縛られすぎて、こうあらねばならぬ、に当てはまらない自分は認められなくて。
誰かに承認されないと不安。
だから乗り移る。
その対象から認めてもらうことで満たされようとする。
でも、長くは続かなくて、やっぱりつらくなる。

ね、怖いかもしれないけど、
いったん自分と向き合ってみるのはどうか。
とりあえず材料集めてみるのはどうか。
自分ってどんな人間なのか。
いいとこもそうでないとこも
気に入ってるとこもきらいなとこも
全部列挙してみるのはどうか。

そして、それ全部眺めてみて、
あーこれ自分やなーって一旦認めてみてはどうか。理想の自分でなくても
今の自分のありのままを
そっかー、こんな感じかーって。 

まーいっか、これがわたしやもんな。
嫌いじゃないで。


と思えたらそれが土台になるんだろうな。


なにも、いつも、底抜けにポジティヴじゃなきゃいけないなんてことじゃない。
ネガティヴな自分も、まーそれもありかー
って抱きしめられる=自己肯定感、なのですよ。

人に認められるのも大事やけど、
自分自身が認められるかどうかの方が大事やんね。

娘もよく落ち込んでいます。
自信をなくしていることもある。
もっとこうだったらよかったな。

でも、最終的に
「まーでもわたしはわたしでよかった!」
に戻って来られるのが素敵。


教えたわけじゃないのにね。
わたしなり、夫なりに、全力の愛は注いできたけれど。


心理臨床の場でいつも感じること。

自分の人生人まかせにしないで、
自分ごととして抱えられるって大事。
それがないと、こころの旅も成り立たない。

それぞれ、自分、を生きるんだ。

手を取り合ってね。



ちなみに余談ですが
娘が藤井風の楽曲のなかで一番好きな曲は

damn

だそうです。

わかる!!(笑)


この曲のテーマ、まさに。


これから変わって行ったりもするんやろけどね、もちろんね。

ちなみに母は全部好きです

それ反則か。

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