看護師さんが辞めざるをえない理由

みなさん、初めまして。
衆議院議員の高井たかしです。

この度、「政治のハナシ」をわかりやすくお伝えしたいという思いから、Noteを始めることにしました。

こちらでは、コロナ関連情報をはじめ、生活の支えになる補助金・助成金のご紹介、そして国会議論の中身や報道されない国会の裏話など、できるだけ簡潔にお伝えしてゆきたいと思います。

第1回目のテーマは「看護師さんが辞めざるをえない理由」についてです。

医療機関で新型コロナウイルスへの対応が続く中、労働環境の変化や、感染リスクなどコロナを理由に、看護師さんが離職するケースがおよそ15%の病院であったことが日本看護協会の調査で分かりました。

さらに、「感染者受け入れ病院」としてコロナ対応の中心を担っている感染症指定医療機関では、21%もの離職があったと回答がありました。

なぜこれだけの看護師さんが辞めざるをえないのでしょうか?

もともと日本の看護師さんは、他の国と比べても非常に厳しい環境で働いています。
例えば、100床あたりの看護師さんの数を比較すると、日本が38人に対して、イギリスは200人、アメリカは141人、イタリアは136人もいます。

ただでさえ厳しい環境の中で働いているにもかかわらず、病院経営の悪化などで減給やボーナスカットなどのあおりを受けており、離職の状況は悪化しています。
離職理由の中には、職場環境の過酷さだけでなく、コロナの影響による差別や偏見でやめたという方がいらっしゃるということもわかりました。

現場の看護師さんは疲労が心身ともにピークに達しています。この現状を国は「さらなる支援」が必要と認識し、2020年6月に第2次補正予算で「緊急包括支援交付金」を創設しています。

これは、新型コロナウイルス感染症への対応として緊急に必要となる医療提供体制の整備等について、医療機関がある程度柔軟に使えるお金で、2兆2,370億円出ています。

この予算のうち2,500億を使い、「コロナ対応従事者慰労金」というコロナ対応従事者に対し、勤務内容に応じて5万円〜20万円の慰労金が支払われますが、1人につきたった1回限りです。

その結果、離職者は後を絶たず、ようやく政府は12月に第2次補正予算の予備費(10兆円)のうち、2,693億円を看護師さんはじめ医療従事者の方に人件費を出すことが決まりました。

さらに、2021年1月に国会の第3次補正予算で、「緊急包括支援交付金」(1兆1,763億円)が計上されました。

ただし、この交付金はコロナ対応従事者への慰労金には充てず、病床、宿泊施設の確保、外国人対応の充実のために使うことになっています。

もちろんいずれも大事なことですが、重要なのは、コロナ対応で日々頑張ってくださっている医療従事者、看護師さんへの手当をしっかりと支給することです。

私は、国民民主党会派として、医療従事者の皆さんへ手当を支給する予算を確保するよう、政府に要求し続けます。

以上、「看護師さんが辞めざるをえない理由」について説明させていただきました。

今回の内容を動画にもしましたので、よろしければご覧ください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?