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 先日、熊本県人吉市を訪問し、水害の防災体制について、情報や資料などをいただきました。市役所、関係者のみなさま、誠にありがとうございました。
 人吉市では、令和2年7月3日から4日の間、420ミリの雨量がありました。この豪雨で死者21人、住宅の破壊3,398世帯と、大変大きな被害を受けました。道路、橋、鉄道なども損壊し、JR肥薩線と第三セクターのくまがわ鉄道は現在も、復旧していません。
 

人吉市HPより

 人吉市では、水害を受けて、以下のような新たな防災対策に取組みました。太字の内容は、本市でも参考になると考えます。

1.防災行政無線運用の変更:警報サイレンをつける。市公式LINEなどSNSとの連携
2.防災ラジオの配布
3.河川ライブカメラを国・県へ要望(設置済み)
4.市防災ポータルサイトの運用

情報発信の流れをチャート化:人吉市資料より


5.ライティング防災アラートシステム:球磨川の水面に光を照らします。氾濫の危険度を色の変化でお知らせ

人吉市資料より


6.ポケコム(避難所受付システム)の導入:事前に避難世帯の情報をQRコードで登録しておくと、QRコードを提示するだけで避難所の受付が完了する

人吉市資料より


7.指定避難所の見直し
8.指定避難所の環境整備:情報取得のためのテレビと、特設公衆電話線を設置
9.民間企業との災害協定:豪雨被害以降、「災害時の活動支援」「施設使用の協力」「輸送業務」「ボランティア活動の連携支援」「被災者の移動手段の確保」「避難所運営総合管理業務」等の15の災害協定を締結(地域防災計画書では46の協定を締結)

西日本新聞より


10.消防団の詰め所の復旧
11.自主避難訓練を実施
12.自主防災組織への資機材の配備
13.地区防災計画書の作成支援
14.マルチハザードタイムラインの修正

人吉市資料より


15.総合防災マップのweb版の作成と多言語化
16.災害の経験を後世に伝承する取組:県のデジタル・アーカイブへ災害データを提供。災害記録・検証誌を作成

17.実績浸水深の標識設置
18.水害補償等への加入促進
19.新庁舎に庁議室を設置


広報ひとよし5年6月号より

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