見出し画像

NETFLIX・Queen's Gambitのなかでも抜群に美しいシーンのひとつAnna Haussが歌う「I Can't Remember Love」

NETFLIXのオリジナルドラマ「Queen's Gambit」はストーリーの面白さはモチロン、音楽と映像と役者さんの演技がバチっとハマる神がかった素晴らしさと思えるシーンが多いこともあって何回も観ているんですが、とりわけ大好物のシーンで流れる音楽がこのAnna Haussさんが歌う「I Can't Remember Love」です。

お話の内容はNETFLIXを観ていただくとして、この曲が流れるシーンはエピソード6「中断」。チェスの試合に敗れるの、プライベートでもトラブルがあったりのと非常にメンタル的に不安定な状態のなかで主人公が訪れたバーの生演奏として流れます。

‎アニャ・テイラー=ジョイ演じる主人公のベスが席についたとき、お酒をどうするか聞かれるもコーラを頼む主人公ベスは、ふと思い立ってコーラをやめてギブソンをロックでオーダー。そこからお酒と食事を待つあいだに流れる「I Can't Remember Love」を聴きいっているところに注文していたギブソンが運ばれ、そこからベスの気持ちと行動に変化が...というシーンです。ちなみに主人公ベスは飛行機だとマティーニを飲んだりとジン好きなんでしょうね。

これまでのストーリーを観ていると、たしかにここで「I Can't Remember Love」(愛を思い出せない)という歌がトリガーになってベスの感情が激しく動いたんだろうな、という理由はここまでの話で何となくわかるんですよね。

そしてこのシーンを抜群に美しく、というか魅力的にしている舞台となるバーの雰囲気がとても良いのです。恐らく場所はオーセンティックなホテルのバー、または昔からやっている軽く食事も出来るジャズバーでしょうか。

部屋全体は暗く、明かりはテーブルランプとステージだけ。この雰囲気でリラックスしてついついお酒頼んじゃうよなー...という見かたも出来なくはないぐらい素敵な雰囲気なんです。

この歌を歌うのは歌手のAnna Haussさん。実際にドラマでも歌っているのも同じ人です。知らなかったので調べたんですがStill In The Woodsというバンドでヴォーカルを務めてるんですね。この「I Can't Remember Love」は同じStill In The Woodsでピアノを引いているRobert Wienroderも参加。でもドラマで弾いている(役を演じているのは)風貌を見るかぎり、どうも同じくこの曲にクレジットされているQueen's GambitのエグゼクティブプロデューサーであるWilliam Horbergみたいな感じが。

年配のピアニストと設定したほうがシーンにハマった、とかですかね...たしかにベテランミュージシャンの雰囲気を出していて、このシーンには合っているかも(Robert Wienroderはもう少しお兄ちゃんという感じなので)

ドラマでは「I Can't Remember Love」は曲の途中でぶつ切りになって、そこからベスの転落が始まってしまうのですが...その転落直前のピークというか、緊張感がありつつもエレガントなこのシーンは何回も見返してしまうほどウットリ美しいんですよね。