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未来掲載短歌 2020年12月号

未来2020年12月号掲載(未来広場)

Summer Holiday

どんなときだって(今しかないきっと)一秒あれば名前を呼べる
ついに海、撮りに来ました。まず足が止まった場所にすこし佇む
砂浜の朝一番の足跡の横にあたしもつけよ足跡
船ばかり見ているうちにじわじわと明らかになる水平線は
忘れそう自分の種族 潮騒と二時間くらい過ごしていたら
怖いよね。私の視野は16:9じゃないのにうまく撮れてる
カメラマンとしての私とまた別の私で喧嘩つづく九月も
魂に色のある者、挙手をせよ みんなないのに手を挙げてるね
そこにいて。TSUTAYAを出ても街じゅうでどうせ米津は流れてるから
一枚の葉っぱふんわり舞い込むと私の部屋にかかるエフェクト

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