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引き出しのあくとき

とても久々に浸かるほどマンガを読んだ。
それまでは全然意識していなかったのに、ひとくち、ふたくち食べてみたら自分が空腹だったのだと気が付くというように、「これが欲しかったんだ!」とばかりに、吸い込むように一気に読みまくってしまった。
ひょっとしたら学生時代ぶりかもしれない…充実感がすごい。
(目を閉じたら、コマ割りが浮かびそうな脳になってる)

不足していた栄養素が一気に満たされて、溢れて、滞っていたものを根こそぎ押し流してくれたような気がする。
しかものそのあいたスペースには、新しい引き出しができていて、いくらでも次がきていいように待ち構えてもいる。
表紙をめくるのもおっくうだった瞬間があったのが嘘のようだ。


せっかくなので、特に印象深かった2点をメモっておく。

『まるごと腐女子のつづ井さん』
まったく思いがけず涙が出るほど笑ってしまった…! 息が苦しい…!
絵といい、文章といい、バランス感が絶妙すぎる。
本当に好きなものに熱中できる人って素敵だ。
(わたしは、好きなものについて話す人が好きだ)
こういう世界、考え方もあるんだな、と大変興味深かったし、全然他意はないが、高校時代の同級生に会いたくなった。全然他意はないが


『黒博物館 ゴーストアンドレディ上・下』
なにも意識していなかったのに、今、このタイミングで読んだのは、なにかちょっと運命的なものを感じなくもない。
(そういえばこの戦争の舞台もクリミアだったのだ)
さておき、このマンガの「生霊」という概念、表現方法のアイデアが大変秀逸。
そして、やはり全体に流れる「うしとら感」というのか、お手本のような
THE少年漫画感というのか、藤田イズムに心底痺れる。実家のような安心感。
(うしとらも、もう一度読もう…!)
ちょうど3月から連載を開始した黒博物館シリーズの第三弾も、非常にグッとくるテーマで、先が楽しみ。



なお、なんだって急にそんな読むことにエンジンがかかったかというと、きっかけはタイミングがあったというくらい。
一応、そろそろまともに楽しいことをインプットしないとヤバそうという気持ちはずっとあったけど…
それよりも、最近マメに運動をしているので、体力がついてきたのが割と重要な気がする。(感動するのにも体力がいるのだ)
経験則だが、体が動かないときは、大抵の場合、寝不足か体力不足が原因なので。


さて、頭の中の引き出しがあいて、いっぱいれられるような状況になったので、今度は、物理的なデスクの引き出しを整理していかないとなぁ~…
(片づけやるやる詐欺になってもう何年経ってしまったことか…)
これもタイミング次第でガッと一気に進められたりするもんだといいけど。

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