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SEKAI NO OWARI 東京ドーム公演 【アラ還の徒然ライブ記】

ロッキンとRSR、フェスに参加してからというもの、アラ還のライブ熱が止まらない。
9月15日のSEKAI NO OWARI東京ドーム公演を皮切りに、9月23日テレビ朝日ドリームフェスティバル(幕張メッセ)、9月25日レキシ(横浜アリーナ)、9月27日小田和正(横浜アリーナ)、10月19日Super Beaver(横浜アリーナ)、11月19日伊藤蘭(!)(東京ドームシティ)、2023年3月26日Vaundy(東京ガーデンシアター)。
チケットが取れたこれらに加え、2023年2月の藤井風(横浜アリーナ)、更には2023年6月のYOASOBI(さいたまスーパーアリーナ)を狙っている。10月27日の米津玄師(さいたま)もトレード登録しておりまだ諦めたわけではない。

歳を取ってから生まれた子供はすごくかわいいと言う。恐らくそういう類いのものだ。違うか。
イープラスやチケットぴあからのお知らせメールで行けそうなライブを見つけると、ほぼ即ポチしてしまう。なまじお金が多少自由になる分始末が悪い。そして老後の資金は貯まっていない。Rock `n` Roll。

それでも、半世紀以上生きてきて、それまで経験していないような経験をもっとしたいと思う。
最近ようやく復活してきた海外旅行もそんなに簡単に行けるわけではないので、身近な非日常体験という意味で、ライブは正にそれにふさわしい。

そして、東京ドームで経験したSEKAI NO OWARI(以下セカオワ)のライブは、非日常体験という意味ではその白眉と言えるのではないか。

もともとセカオワはファンタジー色を前面に押し出して売り出したバンドだ。メジャー2枚目シングル「スターライトパレード」でブレイクした後、ゲームをモチーフとした「眠り姫」、雪女に恋する「スノーマジックファンタジー」、ロボットに恋する「不死鳥」などを発表して、その独特の世界観はこれまで類を見なかったものだ。

今回の東京ドーム公演も遊園地がコンセプトとなっており、ステージ中央には大きなメリーゴーラウンド、まわりにジェットコースターやFOOD & DRINKの売店が設置されている。
ただし、メリーゴーラウンドの後ろに「ミッドガル(©FF7)」を彷彿とさせるような工場が不気味に聳え立っているのが、ファンタジーだけで終わらせないシニカルなセカオワらしい。

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それだけで非日常感いっぱいなのだが、今回のライブは、100年後の未来の世界で100年前の過去(つまり現在)をモチーフとした遊園地へ観光に来た私たち(観客)、という設定があって、私たちは否応なくセカオワの世界観の中に引きずり込まれることになる。

100年後の未来は現在の様々な社会問題が解決されており(その方向性が正しいかどうかの判断は置いておくとして)、ライブの流れの中では当然それらの問題にも触れてゆく。それは戦争であり、ネットリテラシーであり、LGBTQであり、地球温暖化など自然破壊である。
セカオワ=ファンタジーは正しいが、一方で昔から社会問題に切り込んだメッセージ性の強い曲も多い。最新ヒットである「HABIT」もそういった曲のひとつだろう。

そういったメッセージをアーティスト自らMCなどで語ることは、斎藤和義なんかだと違和感ないのだろう。
セカオワは、ここで、ガルルとグルルという虎のような(?)キャラクターを狂言回しとして登場させ、そういった社会問題について言及させている。
セカオワは一切MCせず、歌うのみだ。
このやり方はうまいと思った。実は社会派であるセカオワのイメージを、社会派と固定させないための演出だ。
下手をすると説教臭くなるこういったテーマを、ファンタジーのオブラートに包んでそう感じさせない、これもセカオワの凄さである。

ガルルとグルル

と、格好つけて考察っぽいことを書いてみたが、ライブとしてとても楽しめた。これだけで十分だ。
セトリも「RPG」から始まり、アンコールの「Dragon Night」で終わるというThe Best of Bestだった。
途中、4人全員がフロートに乗って会場をパレードする様は、正にディ〇ニーランドのエレク〇リカルパレード。セカオワの真骨頂だ。
そして「HABIT」ではしっかりと踊りながら歌っていた。これは拍手だ。

座席がドームの2階で、双眼鏡で覗いても本人の顔は認識できないくらいの遠さではあったが、会場全体が俯瞰できたことや、前の人が終始立たなかったことでゆっくり座って観られたことが何よりよかった(笑)

因みに今回はソロではなく、嫁と二人で行ったことを最後に付け加えておく。感想を言い合えるのは楽しい。

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