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一年を振り返って

初任者研修

4月から初任者研修を受けてきた。

授業を公開し、初任者研修担当の先生と授業について検討するのが参観授業

先輩の授業を見せていただくのが示範授業

2ヶ月に1回程度県の初任者全員が集い、教育について学び合う全体研修など、1口に初任者研修と言ってもその研修の内容は沢山ある。

特に毎週訪れる参観授業は、初任者研修担当の先生の熱心な指導によって学ぶことが多くあったものの、月曜日の5時間目に行われる参観授業は、授業準備に加えて毎回指導案を提出したり、見ていただく分それなりにしっかりと教材研究を行う必要があるため、なかなかハードな研修だった。

家庭科は社会学と近いものがあり、社会を専門とする研修担当の先生の前で行う授業では、厳選された資料の選定や資料の提示方法など、なかなか気を遣う場面が多くあったものの、マニアックな部分まで知識として身につけることができた。


毎週どんな時にも行われ、いつまで経っても続く研修に嫌気が差す時もあったが、今週をもって参観授業と示範授業が呆気なく終了した。
研修担当の先生が病気になったとか、私の授業が良すぎてとか逆に悪すぎて終了したとかそんなものではなく、ただ、研修としての実施回数が満たされただけの事だった。
正直苦しかった研修が1つ、いつの間にか終わってしまっていたことに驚いた。

残る全体研修も1回となり、これを終えれば、とうとう教員としての仮使用期間を終え、晴れて正式に教員として認められるわけだ。
嬉しい反面、まだまだ未熟ながらにもう独り立ちしなくてはいけないことに不安を覚えた。

よくよく考えれば、授業に1時間付き合って頂き、授業に、私に向き合って一緒に考えてくださることはこれから先滅多にないことで非常にありがたいことだったと終わってから気づく。なんて愚かだろう。

とはいえ、私には研修にあたっての最後のレポートが残っている。

「1年間を振り返って」だ。

この初任者としての一年間をA4の紙1枚にまとめるというものだ。
これがとても厄介。

今まで感じてきたこと、学んできたことを振り返って
確かに多くのことを学び、身に付けてきたはずだが、いざ「一年間を振り返って」と言われても何を書いていいのか分からない。
職場のお局にいびられて学校を休んだ話とか、生徒から誕生日を祝われて嬉しかった話とか、怖かった教頭が1年を通してやっぱり怖かった話とかたくさん出来るけれど、初任者研修で学んだことをたったのA41枚にまとめろというのは難しい。

去年の初任者の先生が書いたレポートを参考に書いてみたが、なかなか私の言葉としと腑に落ちない。ありふれた初任者のありふれた1年間のように思えてしまう。かと言って私がありふれた教員の1人であることは間違いないし、そんなこと思わずとりあえず提出すればいいんじゃないかとも思うが、これが出来ない。
私の1年、私にしか書けない1年の振り返りを書きたい。そう思えば思うほどに、打っては消し、打っては消すを繰り返している。

あまりにこの1年起こったことが多すぎる。
起こった出来事を整理する間もなく乗り越えてきた身として、簡潔にまとめるにはハードルが高い。

職員室でも家でもゆっくり向き合って書くことができないと思い、家の近くのコメダに来た。
ナポリタンとコーヒーを味わいながら、久しぶりに開いたNoteでつらつら書き殴っている。
せっかく持ってきたパソコンも開くことなく。

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