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マイナス20°を超える土地に移住して見つけた優しさの在り方

この町に越してきて
初めての冬

普通に暮らしていたのに
水道管が凍ってしまったり
残り湯を貯めたまま
昼間でかけて帰ってきたら
氷が張っていたり
ほんのちょっと
ツララを落とすのを忘れただけで
分厚い氷の壁を作ってしまったり

この土地の
想像を超えた
冬の厳しさの
洗礼を受けて
寒さと不安で
必死だった頃

お向かいさんが
一緒に雪を跳ねながら
教えてくれた事

「雪をはねるときは、
家の壁を埋めるように
すると家が冷えなくていいよ」って

マイナス何十度と
気温が下がるこの辺りでは
氷(雪)の方があったかい
って時がある

だから冷気が
家の壁に触れないように
冷気だまりが出来ないように
雪を家の足もとの壁に寄せる

軽い感じで
教えて貰い
軽い気持ちで
やってみたら

本当に家の中の
あったまり方が変わった!!

この土地で
暮らし続けてきた人の
情報に、知恵に
勝るものはありませんね

いつもそうして
とても大切なことを
軽やかに教えてくれた
お向かいさんは
その後、この町のアパートの
管理人さんになった。
天職だと思う

ある種
この辺りで暮らしてきた人にとっては
すっとこどっこいな
私の冬の暮らしぶりを
何やってんのって
突っ込みたくなったって
おかしくない

でも、お向かいさんは、
いつも軽やかに
「こうやったらいいよ〜、
今日も寒いね〜」
と教えてくれた

そのあっけらかんとした
軽やかな優しさが
とても心地よくて
好きでした

私もそう在りたいと
ここでの暮らしに慣れつつある今
思うようになりました

10年目の冬
毎朝、雪をはねる時間は
この事を思い出しています。

#厳しさの中に優しさがある #雪はね #中川町

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