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外反母趾に対する治療戦略

こんにちは、だいじろうです。


これまで足部疾患に対する治療戦略シリーズを展開してきましたが、今回より前足部シリーズに入ります。


前足部シリーズ第一弾は外反母趾についてです。



外反母趾の概要


外反母趾は成人の3割程度にみられるともされており、臨床においては、その診断名がついていなかったとしても、外反母趾を呈する症例は少なくありません。


外反母趾では、第1中足骨長軸と第1基節骨長軸のなす角である母趾外反角の角度が重症度の基準となります。

その母趾外反角が20〜30°で軽度、30〜40°で中等度、40°以上で重度とされます。


その原因は履物の不適合や足部・足関節疾患の後遺症、生活習慣に伴う足部機能の低下が考えられています。

実際に、外反母趾を呈する症例では母趾外反角の増大のみでなく、扁平足や開張足といった足部アライメントの変化も見受けられます。


外反母趾に対する治療法としては保存療法と手術療法とがあり、第一選択として保存療法が選択されることがほとんどです。

その保存療法としては、靴指導や運動指導、装具療法などが処方されます。

詳しくは後述します。


手術療法としては様々な方法があり、変形の程度や足部の形状、合併症の有無、仕事内容、入院日数などを踏まえて最適な術式が選択されます。

術後にはその術式に合わせたリハビリを実施することとなります。

術式に合わせた術後のリハビリについては多岐に渡るため、今回は保存療法を中心に解説いたします。


外反母趾に対する保存療法では、母趾MP関節の外反ストレスを軽減させることを主目的として評価・アプローチを行っていきます。



外反母趾に対する評価


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