タバス子ちゃん

映画と舞台の感想🍐ネタバレの前に注意書きしてます

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ネタバレなし感想「シスター 夏のわかれ道」11/25公開〜家父長制に別れを告げて〜

Fan's Voiceさんの試写会で観ました。 SNSで日本国内の話題を追うだけで精いっぱいのわたしでも、昨年騒がれてるなーと感じた作品。 これからはわたしも騒ぎます。シスターはいいぞ! 息子を望む父親によって脚に障がいがあるフリをさせられ(障がいがあれば一人っ子政策でノーカンになる)、脚の見えるスカートを履くと殴られたアン・ラン。 早くから自立し、現在は恋人と共に北京の大学院進学を目指す。 ただ、彼は両親に北京行きを話していないようで、彼らは孫のための子ども部屋ま

    • 「黒んぼとは結婚しないでね」と言われて育ったわたしから見た映画「バーデン」

      KKK博物館をオープンしたトムに育てられ、当然のように自らも入団していたバーデン。 恋したジュディが黒人を家に招き入れていたことから、言動を見つめ直すようになっていきます。 彼は父親同然の男と愛する人、そして「植えつけられた差別心」と「それをおかしいと感じる、芽生えた猜疑心」の間で揺れることとなるのですが、こちらの心も激しく揺さぶられました。 それはその苦悩が普遍的なものとして描かれ、ギャレット・ヘドランドの演技が驚くほど的確でリアルだったからというのももちろんあります

      • 感想「アナイアレイション -全滅領域-」〜見たいものを見せてあげる〜

        「MEN 同じ顔の男たち」のためにアレックス・ガーランド監督作を予習。 ナタリー・ポートマン、オスカー・アイザック、テッサ・トンプソンにベネディクト・ウォンまでMCUのキャストが共演。 生物学者レナのもとに、1年前に極秘任務へ赴いたまま行方不明だった夫ケインが突然現れる。 彼は記憶が曖昧になっていて、いきなり吐血すると危篤状態に。 ケインは謎の領域「エリアX」から戻った唯一の生存者らしい。 レナは夫に何があったのか知るため、エリアXの調査隊に志願する。 美しい地獄

        • 感想「ナイトライド 時間は嗤う」11/18公開〜ベルファストの夜明け〜

          Fan's Voiceさんの試写会で観ました。 ドラッグディーラーが足を洗おうと画策した最後の大口取引をワンショットで映します。 運転しながら通話で次々と問題に対処していく絵面は、トム・ハーディ主演作「オン・ザ・ハイウェイ」のよう。 ただ、通話相手もオールスターキャストだったかの映画と比べると、本作は撮影が危うげ。 それがスリルを加速させ、危険なドライブはアツいラスト15分へ。 以下ネタバレあり。 いやー本物の職質はびっくりしました! 主演俳優の肝の据わり方よ。

        ネタバレなし感想「シスター 夏のわかれ道」11/25公開〜家父長制に別れを告げて〜

          感想「サイレント・ナイト」11/18公開〜毒は必ず吐き返される〜

          Fan's Voiceさんの試写会で観ました。 イギリスの片田舎、クリスマスイブのディナー・パーティー。 地球全土を席巻する謎の猛毒ガスが、明日にもイギリスに到達。 大人たちは苦しまずに死ぬことができるピルを子どもたちにプレゼント… いやーブラック! 「キングスマン」シリーズのマシュー・ヴォーン製作。 ディザスター映画ネタ満載です。 キーラ・ナイトレイの映画当てゲームが難しすぎました…好き。 監督は新人のカミラ・グリフィン。 出演しているマーロン・グリフィン

          感想「サイレント・ナイト」11/18公開〜毒は必ず吐き返される〜

          感想「ミセス・ハリス、パリへ行く」11/18公開〜労働者はDiorの夢を見る〜

          10月28日(金)の夜にFan's Voiceさんの試写会で観ました。 Fan's Voiceさんは「MONDAYS」の試写会を日曜日の夜に開催していていやらしいなあ(褒めてる)と思ったのですが、本作も1週間の仕事が終わった金夜に沁みる労働者讃歌でした。 ぜひ平日の仕事終わりにミセス・ハリスと出会ってほしいです。 ただ、同日公開の「ザ・メニュー」「ザリガニの鳴くところ」「サイレント・ナイト」あたりとスクリーンの奪い合いになりそうなので、週末の興行収入も高くなってほしい…

          感想「ミセス・ハリス、パリへ行く」11/18公開〜労働者はDiorの夢を見る〜