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家族を愛し、故郷と共に生きる 〜“脱サムライ”農家が残したものとは?〜【前編】

こんにちは、NIPPON TABERU TIMES(TABETAI)学生編集部のえひめです。
食べタイの活動拠点の1つに茨城県古河市があります。
その古河市にある、140年前に山川さんという「農家」が建て、代々住んでいた歴史ある古民家“山川邸”で若者向けのイベント「こがじかん」を企画・運営しています。

畑と広大な裏庭に囲われた古民家“山川邸”。場所だけでも魅力的な空間でしたが、私たち学生はかつての家主山川さんの『生き様』にすっかり惚れこんでしまいました。

今回は「こがじかん」に秘めた想いと2018年7月21日に開催された「こがじかん」を紹介します。

はじめに

山川邸は、元農家さんの古民家として冒頭で紹介しましたが、実は山川家ははじめから農家だったわけではありません。
元々は北関東の名族「結城氏」の一族で、「結城四天王」の一家として活躍した武家、つまり武士だったのです。

山川さんは大坂の陣にも参陣し大活躍するほどの武士でした。
しかしある時山川さんは侍をやめました。

それは、侍として得られる“地位”や“武勲”よりも、
家族と一緒に故郷の地で生きることのほうが自分にとっては大切だと気づき、農家として生きる道を選んだからです。

今でこそ、脱サラして地方で暮らす人や、企業勤めを辞めて自分で会社をおこす人も増えてきました。
しかし当時、侍をやめて農家になるという決断は相当勇気がいることだったでしょう。
そんな時代であっても、山川さんは大切なものは何かを自分に問い、決断しました。そして自分の決断した『家族を愛し、故郷とともに生きる道』を切り開いていきました。

そんな逞しい「生き様」は今、将来に悩む若者にも響くものがあると私たちは確信しました。

自分が大切にしたいものってなんだろう? 自分らしさって何だろう?
それは山川さんのように、家族との時間や故郷で生きることかもしれないし、ほかのことかもしれません。
この「こがじかん」では、山川さんの「生き様」が刻まれた古民家”山川邸”で、”食”や”農”を楽しみながら人と人とをつなぎ、そして自分自身と向き合う“じかん”も持ち帰ってもらう、そんなイベントを私たちは作っています。

それではここから、7月に開催された「こがじかん」を紹介していきます。

首都圏の若者が「山川邸」に大集合!!

参加者の多くは首都圏の学生もしくは社会人1~3年目が中心。
「流しそうめんがしたかったから」「色んな人と話してみたかったから」「写真などをみて楽しそうだと思ったから」など参加の理由はいつも人それぞれです。

「古河」という地名は、かつては「許我」と表記されていた歴史があります。
「自分はこういう人間だからこうすべきだ」や「上手くできなかったらどうしよう」といった気持ちを取っ払って、古河という土地や山川邸がもつ「歴史」に身を任せ、「自分にとって大切なものはなにか」を考えてみたり、「我を許す=自分を許してあげる」ことができるじかんを過ごしてほしいと思っています。

自己紹介を終え、仲良くなったところで、さっそくお昼ご飯づくりにはいります。

作り手になって「季節」を楽しむ

7月の「こがじかん」のテーマが「ひと足はやい夏休み」ということもあって、
今回は山川邸に生えている竹をつかって手作り流しそうめんをつくってお昼ご飯にします。
”季節”を感じられる時間を、「観光客」や「お客さん」としてではなく「作り手」になって思いっきり楽しむ、そんな時間も「こがじかん」の特徴です。

左がマサ、右がユウタ

今回流しそうめんづくりを指導してくれるのは、庭師で東京農業大学の学生のマサとユウタ。
手に職を持ち、自分の手で何かを生み出し、
それによって人を楽しませる事ができるマサとユウタの姿にみんなの口から「庭師かっこいい!!」が連発しました。

さっそく庭師マサにサポートしてもらいながら参加者も竹を切る作業に挑戦。真剣なまなざしです。

今度は切った竹を真っ二つに割る作業です。この道具が思ったよりもずっと重くて、庭師の2人が筋骨隆々な理由が少し分かった気がします。

作業のお供は夏野菜のナスとキュウリの漬物!
元気をチャージして、完成までもうひと頑張りします。

これは真っ二つになった竹の節をとる作業です。
なかなか根気がいる作業で、地元の方も一緒に手伝ってくれました。

竹を組み立てていきます。

肩車をして最後にホースで水を流したら、手作り流しそうめんの完成です!

完成したのは全長10mを超える流しそうめん。
今までで一番長い流しそうめんでした(笑)。

前半はここまでです!
後半は自分達で作った流しそうめんでの実食とその後も盛りだくさんな「こがじかん」についてお伝えしていきます!

※この記事は2018年10月に作成されたものです。


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