カードスローイング道歌解説パート1

Twitterで公開している自作の道歌に初めての解説をつけます。

(1)真っ直ぐに頭(こうべ)立てれば前方に打つべき的の定まりてあり
カードスローイングで大切なことの一つが姿勢です。
立っても座っても構いませんが、頭をまっすぐにして的に向け、上半身はそっと骨盤の上に載せるような感覚が良いでしょう。
狙うべき位置は、構えた位置の中心線上、目から口くらいの高さが理想的です。
この位置を常に崩さないことが重要です。

(2)初学には数を打つべし数打てば打った数だけ増しゆく剛(つよ)さ
最初は「端を持って回転させて投げる」基本のみを意識して、他のことはあまり気にせず数を投げるといいでしょう。
個人的には毎日1000枚くらいを数ヶ月続けました。
とはいえ、持ち方や投げ方も試行錯誤の状態でしたので、上達は遅かったように思います。

(3)放ちたる二本の指の先端を的の奥処へ伸ばす意識も
投げた後の心身のフォロースルーについての道歌です。
必ずしも投げ終えた指が的を指差す必要はありませんが、その意識を持つことが大切です。
また、カードは的の表面ではなく数センチ後ろを狙う気持ちで投げると威力が増します。

(4)肩肘を落として力抜き去れば大気切り裂く音の増したり
カードは力んでしまうとまっすぐに投げることができません。
とりわけ肩の力を抜くことが重要です。
ただ、完全な脱力ではありません。
脇を締め、肘を落とします。
全身の姿勢を整えることによって、必要な力が生まれてきます。

(5)力感も速さも捨てよ悪念の去ったところに現るる勁(ちから)
力任せでは投げられないのがカードスローイングです。
的に刺してやろうとか、速度を上げてやろうといった思考も邪念となり、手元を狂わせます。
むしろ、そうした思考から解放された瞬間に、良いスローイングができたりするものです。

(以下はパート2で解説します)
(6)カードにはカードに備わる重さあり引き出すためのわざを磨けよ
(7)足裏に触れる大地に傾ける耳さえあれば抜ける力みも
(8)飛びゆけるカードの曳きし白絹の紐を放すな意識の手綱
(9)夏蝶の花を飛びたつその肢の力感じる手のやわらかさ


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