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精神的に支えるために

精神的に不安定な人を支えるには、「相手のつらい気持ちをわかろうとしたり一緒に感じることも大事だけど、一方で、『あなたが困っているこの状況はおかしい、きっとよくなるべき』って言ってあげられる、その人自身の健全な精神も必要」とのこと。私には絶対的にそれがある、と言ってくれた元カウンセラーの言葉。

健全な精神については、成育歴とか、遺伝とか、食生活とか、色々なことが研究されていて、どれも少しずつ本当なんだろうけれど、私はもって生まれた人だと。でも、私にとっては、経験が何より大きいと思う。

私には、うつ病の母を助けられなかった過去がある。遠くにいても、母の悲痛な叫び(今思えば)は時々届いていたのに、その時は何が起きているのかよく分からず、何もできないまま、母の死を知った。母の苦しみについて思い続け、何もしなかった自分を責め続けて来た。その間に、夫が精神的に壊れて行くのも、目の当たりにした。そのことでも、何度も自分を責めた。

でも、それらの経験から分かったことは、母も夫も、精神的に病気になって別人のようになったこと。病気のせいで苦しんでいて、本当の自分ではなくなっていること。本当は、そんなに苦しむ必要はないということ。

元カウンセラーは私が生まれもって強いと言ってくれたけれど、占いに頼ったり、スピリチュアルに走ったりして、助けを求めて迷走したこともある。自分を責めることから抜け出すために、本やブログなども読み漁った。

そんな中で、いつもたどり着いて、何度も自分に言い聞かせてきたのが、「病気のせいで、私のせいではない」ということ。本人が病気のせいだと自覚して、助けを求めなければ、周りの人には何もできない、ということ。

だから、私は伝える。今のこの辛い状態は、病気のせいだと。それをなんとかするために助けを求めようと。母にはできなかった。夫にできるようになるまで、底なし沼の中を二人でもがきまくった。そして今、迷うことなく、息子と娘には伝える。自分を責めそうになるのを堪えて、経験から学んだことを伝えるのが、私の役割だと信じて。

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