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[ミャンマー/バガン]まるでゲームの世界!? バガン遺跡をバイクで走り回った話

最近、人に勧められゼルダの新作にのめり込んだ。
ゲームの中で遺跡が並ぶエリアを巡っている時、僕はふとある街のことを思い出した。

これは2019年12月、ミャンマーのバガンでのお話。

主要都市であるヤンゴンから深夜バスでミャンマー中央部に位置するバガンという街へ移動した僕は、早朝にも関わらず快くチェックインを受け入れてくれた宿に荷物を置き、早速レンタルバイクを借りて外に出た。

バガンには大小様々な寺院や仏塔が林立している。

そんな広大な原野の中をレンタルバイク(といっても、時速40キロ程しか出ないやや速い電動自転車のようなもの)で走り回ることができるのである。

まるでゲームの中の世界にいるみたいだった。
冒頭の話に戻るが、僕は新作のゼルダをプレイしながらこの時の景色を思い出したのである。

時期的にそこまで暑くもなく、カラッとした日差しの中、仏塔を横目に遮二無二バイクを走らせるのが何とも心地よかった。

ちなみにこれらの写真は、動画モードにしたGoProを道にセットして少し戻ったところからバイクを走らせGoProの前を通過し、その後またGoProのところにまで戻りカメラを回収する、という非常に地味な作業を繰り返して撮ったものだ。
見返す度に走っていた時の気持ちよさを思い出すことができるので個人的には気に入っている。

仏塔群の中を走っていると思わぬ出会いもたくさんあった。

ヤギの大群に巻き込まれたり

現地の方にピクニックに誘ってもらったり

その際に上まで登れる仏塔の場所を教えてもらったので、夕方になったらそこで沈みゆく夕日を鑑賞することにして、一度街に戻り昼食をとることにした。

ミャンマーはとにかくご飯が美味しかった。

左下に写っているのがメインのヤギのカレー(ヤギを見たから食べたくなった訳では決してない。)で、その他は付け合わせに過ぎないのだが、そのどれもがご飯に合う。
言い方はよくないかもしれないが、僕はご飯をタレなどで汚しながら食べるのが大好きなので、ミャンマーの食事スタイルは好み中の好みであった。
しかもこれだけボリュームのあるランチセットでお値段たったの2500チャット(約180円 ※2019年当時)なのだから、天国以外の何ものでもなかった。

腹ごしらえをしたあとは、現地の人から聞いた上まで登れる仏塔まで行き夕日が沈むのを静かに待った。

夕暮れの時間になると3組ほどの欧米人カップルがやってきて、夕日が沈み始めると同時に熱い接吻を交わしはじめた。

一人で来ていた僕にその状況はあまりにもいたたまれなく、夕日より先に僕の心が沈みきってしまった。
そのため、暗くなるより前に帰路に着くことにしたのだが、そのおかげでマジックアワーのバガン遺跡を堪能することができた。

日中とはまた違う幻想的な雰囲気に涙がこぼれそうになったが、それが景色に感動したことによるものなのか、それとも周りを取り囲むカップル達から逃げるようにして帰路に着いた寂しさによるものなのかは定かでない。

ちなみに、バガン遺跡は夕暮れ時だけではなく夜明け前にもまた違った顔を見せてくれた。

朝方のバガン遺跡の魅力はなんといっても遺跡の上を大量の気球が舞うところにあるだろう。

貧乏旅の僕は下からお金持ちの乗る気球を見上げることしかできなかったが、それでも茶色い仏塔の周りを色とりどりの気球が彩る景色にはえらく心を打たれた。

上から見る景色もさぞ良いのだろうが、下からでないと見えない景色もまたあるというものだ。

そんなバガンでの思い出に浸りながら、僕はゲームの画面にそっと目を戻した。

2023.11.4

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