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【盛岡市盛岡駅前通】黒煮込みと歌謡曲と「モツレ」

年度末。仕事もようやく道筋が見えてきて、なんとか新しい年度を迎えられそうな雰囲気になっていました。

気持ちにもゆとりが出てきて、夕焼けが綺麗なのでふらり街中を散歩します。

ちょっと喉が渇いたのと小腹が空いたので、大衆酒場の暖簾をくぐると、先客が大ジョッキで生ビールを酌み交わしています。

「小生で」
「はい」

おしぼりを受け取りながら「サッポロ黒ラベル」のグラス生ビールを注文。

「お待たせしました、小生です」

すぐに目の前に出された小生ビールは、きめ細かい泡がグラスのふちから少し流れ出しており、それがまたビール欲をそそり、思わず喉がごくりと鳴ってしまいます。

それにしても3月も末にならんとし、だいぶ暖かさを感じられるようになってきました。暖冬だったとはいえ、寒いものは寒かったのです。

外を歩く人々の服装も春のそれになってきて、誰しも訪れつつある春に喜びを覚えているように見えます。

さて、1分ほど悩んだ末に「煮込み650円」を注文。この店、お通しはないので、一品目から好きなものを注文できます。

牛すじ、豆腐、煮卵が豪快に盛り付けられ、真っ黒な煮汁が印象的なひと品。

生ビールを呑み干し「龍泉八重桜」を熱燗で一合もらいます。

ぷはあ。
ちびりちびり手酌し呑む熱燗の染み入ること染み入ること。

熱燗を呑りながら、とろとろの牛すじ、味の染みたふわふわ豆腐、ぎゅっと味が凝縮した煮卵をやはりちびちびつまんでいきます。

味は濃すぎず薄すぎず。

練り辛子と七味を使ってアクセントを加えながら、熱燗と煮込みをのんびりゆっくりと。

いい休日。

酒場の有線は、昭和歌謡が流れています。

いい雰囲気、いい気持ち。

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