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はさまる

上りだろうが下りだろうがエスカレーターを見つけると
あの子はドンドン向かって行こうとする
乗り物好きだったから危なくて目がはなせなかったな。
懐かしい思い出だけど。
今は子供用のセイフティハーネスが売っていますね。
便利、ペットのようだと賛否両論ですが、
当時これが売っていたらきっと買っていたでしょう。
実はあの頃、両手がふさがる時には
荷造りヒモで子供をつなげてしのいでいました。
 ( いらすとやさん からお借りしました⇩ )

ひも

駅のホームも最近はホームドアが増えてはきましたが、
まだまだ無い所や柵の場所があります。
これはシリーズで書いてる出稼ぎ仕事での場面なのですが、

ある時、新幹線ホームの前方で親子連れが並んで待っていました。
スマホを見ていた親が気付かないうちに
子供が柵に頭を突っ込んで
はさまって 抜けなくなって泣き出しました。
驚いた親達があっちこっちと頭の向きを変えますが抜けません。
もうすぐ列車が到着します。
挟まったままでも列車とはぶつからない幅はあるけれど
子供なので何が起きるかわかりません。

どうするどうする?瞬時に近くの車両担当だった先輩が
ホーム上の緊急停止ボタンを押しました。
列車は数十メートル手前で停車しました。
それからどうやって頭を抜いたのかは分かりませんが
その家族も乗車して数分遅れで出発できました。

「それで押したの?」と言われることもあるのかな?と
心配したけれど、先輩は褒められていたのでホッとした。
いや~だけど正直なところ、新人の私の間近でなくて良かった。
押して良い状況?どうなのどうなの?と冷や汗もんで
緊急停止ボタンを押すのは迷ってしまうかもしれません。
けれど、危ないと思ったら押す、これは鉄則。
押す押さないに はさまって 悩んでいる場合ではない。
押す勇気が必要なのだ。

昼間に木材の隙間で はさまった 猫がバタバタと
逃げて行く姿を目撃して、なぜかふと思い出した記憶でした。

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