『宇野にて』
お医者様がいない街で
病気は治る と信じられる?
体は仕切られてる と信じられる?
君が居たらな と思ったら
玄関先は少し暗いよ
春が来たらな と思うから
冬の曇は水性絵の具
そっと終われたらな と座った
岸壁 冬季は工事中
春が来るじゃん と呆れてる
今の僕にも少しこたえた
フェリーの来ない港にも
小舟静かに ぎいこぎこ
うんと近くで ぎいこぎこ
と 海を切り分ける街で
泡立ちを"泡沫"と呼ぶには
長く閑かで 一瞬が見える
風疎き瀬戸内、風待港
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