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自宅にご招待いただいた話

私は基本一人旅。なので特におしゃべりするような機会が少なく、あったとしてもハンバーガーショップでの会話程度しかありません。

また、自身では常時「対人バリア」を張っているつもりですので、日本にいるとき私に話しかけてくる人なんてそうそういないのですが、海外に行くと、どうやら私は話しかけやすい人に見えるようです。なので、旅先で現地の人に話しかけられることがたびたびあります。

今日はそんなエピソードを一つ紹介します。

Airport Shuttle Busにて

2007年4月、私は数日間Los Angelesに滞在していたのですが、次の目的地であるOhio州に向かおうと、Rent-a-carでLAXへ向かいました。
車をCheck-inして、空港行のShuttle Busに乗ったときのことです。向かい合わせに座っていた人が私に話しかけてきました。

話しかけてきた人は、Armyの身なりをした30歳手前の青年。日本人が珍しくて、つい話しかけたとのこと。そうかなぁ?Los Angelesでは日本人をよく見かけると思うけど。

彼は、自分がAir Force Labに勤めていること、出身が今から私が行こうとしているOhio州Daytonであること(Daytonはライト兄弟の出身地で、航空宇宙系の研究が盛んな地域)、また自身は日本語が話せないが、母親が神戸出身の日本人というルーツを持っていることを話してくれました。

さらに、現地には恋人とご両親おり、日本人に会う機会が少ない母親が喜ぶから、ぜひ連絡を取って訪問してほしいと、現地の住所もくださいました。

でも私のDayton訪問の目的は音楽関係イベントの鑑賞で、毎日夜遅くまで長時間拘束されるため、あなたの申し出には本当に感謝しているがどうしても時間の制約上不可能である旨を伝え、お断りしました。ご歓迎にお応えできず、今でも少し後悔の念があります。

トランプ詐欺

ところで、皆さんは「トランプ詐欺」というのを聞いたことはございますでしょうか?

トランプ詐欺というのは、旅行者に対して言葉巧みにポーカーなどの賭け事に参加させ、最初は勝たせておきながら続けていくうちにどんどん負けが込んでいき、最終的に負け分が大きくなったところで支払わせるというものです。

その賭け事の会場へ誘う口実として、やれ日本に知り合いがいるとか、子供が日本に留学予定とか、気に入ったから食事をしていけとか、いろんなうまい話を聞かせて自分のテリトリーへ足を運ばせようとします。そして打ち解けたところで賭け事に参加を促します。

詐欺師はごく一般の方のようにふるまい、また案内する自宅なども、中流それ以上の家屋であることもあるそうで、被害にあうまで詐欺とは全く思わなかったとの報告談もいくつかWebに掲載されています。非常に人情味のある誘い文句であるため、一人旅や女性二人での旅行をしている日本人がよく被害に遭うとのことです。

よく考えてみてください。旅程プランにない場所、全くの他人がコントロールする場所に滞在するという危険性を。はたから見たら、誘拐にあったり行方不明になってもおかしくないです。いずれにしろ、どんなトラブルに巻き込まれてもおかしくない場所に踏み入れる行為は非常にリスキーと考えたほうが良いでしょう。

旅程プランにない場所に行く場合には、何らかの記録、例えば利用した車両・住所をLINEに画像をクラウド上にアップロードしておくとか、第三者が見える形で残しておくことが大事だとのことです。また声掛けしてくださった方とのSelfieを取ることが効果的だそうです。詐欺師は、自分の画像が残ることを極端に嫌うそうです。

なお、先に挙げた私に話しかけてきたArmyの話は、お母さんが神戸出身の日本人ということですので、まずそのようなトランプ詐欺ではないと思いますし、私は今でもそう信じています。
お母さんが関西弁を話さないといけない、そんな設定の詐欺は、ちょっと難度が高すぎると思いますしね。

しかしながら、多くの日本人が同様な話で詐欺に遭うことがあるということですので、ぜひ注意してくださいね。

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