たびと

合計17年強、上海で生活した日本生まれ日本育ちの日本人。高校卒業後に上海へ渡り大学~大…

たびと

合計17年強、上海で生活した日本生まれ日本育ちの日本人。高校卒業後に上海へ渡り大学~大学院で中国史の勉強。「アジア金融危機とかで日本にゃ仕事がない」と親から脅され、現地でフリペライター・市場調査、日本帰国後も中国情報メディア&マーケティング関連のお仕事に従事中。うつ病治療中。

マガジン

  • ウツと“生きる”と中国と

    うつ病と診断されてから考え始めた、自分にとっての「生き方」と「中国」との関係を、思いつくままにまとめていきます。 ただし、けなす、否定する、見下す、憎悪するものではありません。

  • 孫子をゆる~く読むコラム

    『孫子兵法』をノンビリ、ややオタクに読むColumn。昔、PDFで配信していたものを再編集しています。

  • ねころんでロンゴ(論語)

    中国の古典の入門書(?)『論語』を、寝っ転がりながら、ダラダラと読み、ちょいとした感想などをまとめています。 ひょっとしたらビジネスに役立つかもしれないし、生活の知恵なんかが含まれるかもしれませんが、意識してやっていないので、当たり外れあると思います。

  • 中国のお仕事など

  • 中国語について

最近の記事

約20年前の中国“非主流”トリップ体験と中国観 ~中国の多角的多様性を考える~

おことわり 自分の経験(中国学習、中国留学、中国就業や中国ビジネスなど)を整理して書き出そうと思い、準備を始めた。 一部はノートのこのページに書いてあるのだが(https://note.com/tabito_china/n/n4b5d084487bc)、ほかに何かないかと探していたら、社内用に作った資料が出てきた。 自分の原点であり、一部の「中国すごいぞ系」のビジネスマンや、中国で有名になった日本人たちとは一線を引いている理由にもなっているもの。 本文は自分が上海で在留日

    • 孫子をゆる~く読むコラム 始計篇を読み込む①~五事・七計~

      序ビジネスに役立つと言われる中国古典『孫子』。 確かに同書は会社の事業戦略やマーケティング戦略、人事労務に関係する人間関係などを考えたり、果ては人生そのものに役立つ内容が多く盛り込まれている。 しかし、それを真剣に読もうと思うとけっこうな労力がかかる。 なので、少し大学院時代の研究を思い出し、『孫子』を読み解いていこうと思う。 ただ、どこまで続くか分からないし、かなりオタクな内容を差し込むことがあるので、笑いながら読んでいただければと思う次第である。 始計篇の絶対的価値『孫

      • ウツと“生きる”と中国と~中国とカエルのお腹~

        眠るのが怖い。 眠ると確実に悪夢を見て自分の叫び声で目が覚めるのが毎日の習慣になっている。 休んでいるのに、かえって疲れてしまうのである。 誤解のないようにふと前回の文章を読み返して、誤解を招くかもしれないので書いておこう。 ▶前回の文章 ウツと“生きる”と中国と~努力できない人間と努力の定義~ https://note.com/tabito_china/n/n4b5d084487bc 私が「うつ病」になったのは上海が悪い、と言いたいわけではない。 正直に言えば、上海で

        • ウツと“生きる”と中国と~努力できない人間と努力の定義~

          「うつ病」という病気は、症状が出てくると、本格的にいろんなことができなくなってくる。 書きたいと思った文章も、まったく書けなくなる、書く気がなくなる。 とにかくできるところから、まずはもう一度、自分が中国に行った経緯を整理してみようと試みた。 それで思ったのだが、ツラかったことの一つが「努力」という言葉の持つ意味の違いじゃなかったのか、と思う。 なぜ中国へ行ったのかと自分にとっての「努力」私が中国に渡ったのは高校卒業の翌年である。日本の大学には進学しなかった。 なぜ中

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        記事

          ねころんでロンゴ(論語)~オリンピックスピリッツ

          八佾第三 原文子曰「君子無所爭。必也射乎。揖讓而升下、而飮。其爭也君子。」 書き下し子曰く、君子は争う所無し。必ずや射か。揖譲(ゆうじょう)して升下(しょうか)し、而(しこう)して飲ましむ。其の争いや君子なり。 訳孔子が五輪見て(ウソ)つぶやいた。 「イケてる人って、ああだこうだって争うことはしねぇよな。 まぁ勝ち負け付けるとしたら弓の試合ぐらいか。 それだって、きちんとマナー守って、譲り合って試合場に出入りして、試合終わったらスッキリ一緒に飲む。 そいうヤツなんだよな

          ねころんでロンゴ(論語)~オリンピックスピリッツ

          ウツと“生きる”と中国と~序~

          この内容を書き始めようと思い立ってから3~4カ月が過ぎていた。 仕事が忙しいというせいもあるが、気が湧かない、頭も体も気怠く、時間のある時は横になっていたいという欲求に勝てなかった。 それも仕方がない、と自分では思う。 2020年、コロナ禍の中、私は「うつ病」との診断を受けた。 ただ、医師と話していて言われたのが、昨年にうつ病になったわけではなく、そう診断されたにすぎない。 医師の言葉を借りて言うと「症状はけっこう長く続いていたんだね」という言葉。 確かに思い返してみれ

          ウツと“生きる”と中国と~序~

          ねころんでロンゴ(論語)~それが一番大事

          子路第十三 原文子路問政。 子曰。先之勞之。 請益。 曰。無倦。 書き下し子路、政(まつりごと)を問う。 子曰く、「之に先(さきん)じ、之を労(ねぎら)う」。 益(えき)を請う。 曰く「倦(う)むこと無かれ」。 訳子路が政治について大切なことを聞いたので、 孔子はそれに答えてあげた。 「まず自分からやること。周りをねぎらってやること」 子路が「もうちょっと、なんか教えてください」と(図々しく)言うので一言。 「飽きちゃダメ」 子路「Σ(゚д゚lll)ガーン」 寸感政

          ねころんでロンゴ(論語)~それが一番大事

          ねころんでロンゴ(論語)~働き方って

          衛霊公第十五 原文子曰、直哉史魚。 邦有道如矢。邦無道如矢。 君子哉蘧伯玉。 邦有道則仕。邦無道則可卷而懷之。 書き下し子曰く「直(ちょく)なるかな史魚(しぎょ)。 邦(くに)に道有れば矢のごとく、邦に道無なきも矢のごとし。 君子なるかな蘧伯玉(きょはくぎょく)。 邦に道有れば則ち仕え、邦に道無ければ則ち巻て之を懐(ふところ)にすべし」 訳孔子が空を見上げて言った。 「まっっっすぐだよね“史魚”って人は。上がきちんとルールを守っている時も矢のように真っ直ぐだったし、上が

          ねころんでロンゴ(論語)~働き方って

          ねころんでロンゴ(論語)~何話してるんだか…

          衛霊公第十五 原文子曰。羣居終日。言不及義。好行小慧。難矣哉。 書き下し子曰く、群居(ぐんきょ)終日、言(げん)、義に及ばず、好んで小慧(しょうけい)を行う。難(かたい)かな。 訳孔子が吐き捨てるように言った。 「1日中集まってるのに、話しているのはこざかしい子知恵ばっかりで、世の中をどう考えてるのかなんて、全く考えてない。どーしよーもねーな」 弟子「ギクッ(;’∀’)」 寸感けっこう、そうなんだよね。 なんか、集まって「○○のビジネスモデルが~」とか、「〇〇さん

          ねころんでロンゴ(論語)~何話してるんだか…

          日中価値基準考察~「600元の“とうふ”を売るには」に思う

          中国が抱える“とうふ”の悩みいつも読んでいる中国のマーケティング情報メディアで、面白い記事を見つけ、日本と中国の価値基準について思いついたことがあるので書き出してみた。 近年は中国も「価値観の多様化」が始まっているので、一概に「中国では」と言い切る事はできないのは承知の上。なので、ここに書いたことはあくまで参考までというレベルであることを先に申し上げておく。 読んだ記事はこちら 『吃一顿豆腐600元还得排队!廉价食品如何卖出价值感?』 テーマは“とうふ”である。 中

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          「中国ITすごい!」や「中国ベンチャーすごい!」ブームに“今”乗れない理由

          なんとな~く、巷でよくある「中国すごい」、「中国ベンチャーすごい」に載れないままでいる。 中国の仕事をしている以上「いけないな」と思う気恥ずかしさがある。 中国の事を話す機会が多いのだが、中国ITや中国ベンチャーに関する話題になると、どうしても言葉が辛辣になるようで、 「中国IT嫌いなんですか?」 「中国の会社って嫌ですか?」 などと聞かれてしまうことがある。 最近、やや反省気味である。 今、日本のメディアや一部の新興中国屋さんたちが喧伝している「中国のITはすごい!」

          「中国ITすごい!」や「中国ベンチャーすごい!」ブームに“今”乗れない理由

          ねころんでロンゴ(論語)~幸せな生き方って~

          雍也第六 原文子曰「賢哉回也。一箪食。一瓢飮。在陋巷。人不堪其憂。回也不改其樂。賢哉回也。」 書き下し子曰く「賢なるかな回(かい)や。一箪(いったん)の食(し)、一瓢(いっぴょう)の飲(いん)、陋巷(ろうこう)に在り。人は其の憂いに堪えず。回や其の楽を改めず。賢なるかな回や。」 訳孔子がマヂで驚きながら言った。 「スゲーよな、顔回ってさ。一膳飯に一膳酒、ボロッボロの家に住んでるなんて、フツーのヤツだったら耐えられんぜ。それなのにアイツはそんなこと気にもしないで、自分の楽

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          仕事に役立つかもしれない中国語勉強法

          タイトルにつられて開いてしまった人、ゴメンなさい。 たぶん誤解。 これから書くのは「仕事に役に立つ中国語」を勉強する方法ではなく、「中国語の勉強法が仕事に役立つかもしれない」という話。 なので、「職場で使える中国語単語」などを探している人にとっては、役立たないと思う。 あしからず。 どうでもいいが、英語の単語の場合は「英単語」なのに、中国語の単語の場合は「中単語」ではないのだという事にちょっと気づいてしまった。 妄想癖が単語を増やすで、その方法、私がおススメしているの

          仕事に役立つかもしれない中国語勉強法

          中国語のヒアリングができないのは耳のせいじゃないのでは?

          中国語を勉強している同僚や友人から寄せられる相談が、 「聞き取りを鍛えるためにいいドラマとか映画とかないですか?」 というもの。 しかし、これも回答に窮する。 正直に言えば「中国語のものなら全部見て聞いとけ」である。 聞いたり見たりしたものは、たぶん、どっかで役に立つだろう。 ただ、少しまじめに考えてみよう。 中国語のヒアリングができないのは、聞く数が少ないから、耳が慣れていないからだけだろうか? 足りていないのはヒアリング能力なのか?そこで仮説として思いついたのが「

          中国語のヒアリングができないのは耳のせいじゃないのでは?

          中国語の単語、文法を身に付けた結果になったコトについて

          今でも日常的に中国語で話したり書き物をしている自分。 そんな自分に寄せらる中国語学習に関する悩みとして多いのが「単語量が増えない」とか「会話が上達しない」というもの。 正直言って私もわからない。でも今はそれなりに会話できてるもんな。 でも私の事だから熱心に単語の暗記とかしてなかったに違いない(自信を持って言える)。 「自分ってどうやったんだっけな~」と悩みつつ、「たぶん、結果としてこれが良かったんだろうな」という、当時は完全に遊び気分、暇つぶし程度でやっていた部分をまとめてみ

          中国語の単語、文法を身に付けた結果になったコトについて

          「この際に中国語でも学んでみるか」という人へ

          上海で半年の漢語進修生、4年の学部、3年の修士課程(3年制のため)。そっから現地で仕事して10年。帰国して中国関係の仕事をしているので、かれこれ20年ほど中国語を使っている。 そんな自分が、中国語を学んだ時にどんなことをやったのか、思い出してまとめてみた。 1. 耳を慣らす。テレビをつけっぱなしにしておく。特にニュース。耳が慣れれば、少なくとも相手の言わんとしていることは理解できる。なので、テキトーにテレビをつけっぱなしにして、中国の話のスピードや癖に慣れる。 あと、ニュ

          「この際に中国語でも学んでみるか」という人へ