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私の祈り

2011年3月11日、東日本大震災発生。

私はあの日、東京・品川駅に程近い会社のビルの25階でその時をむかえました。

オフィスは品川の運河沿いにそびえ立つビル最上階にあり、窓からはお台場などの湾岸地区や羽田空港から飛び立つ航空機を一望できました。

14時46分。
これまで経験した事のない激しい揺れ。

咄嗟にデスクの下に隠れ、オフィスの壁面に備え付けられている大型ロッカーが大きな音でぶつかる衝撃音を聞きながら恐怖に怯え、もうダメかもしれないと頭をよぎりました。

本震の揺れが収まったと同時にテレビニュースがつけられ、この地震が他の地域ではもっともっと大きな地震だったという事を知りました。窓の外に目をやるとお台場のコンビナートから煙が上がり、そこかしこからサイレンの音が鳴り響き、誰も口には出さなかったけれど思い思いに恐怖と戦っていたんだと思います。

館内放送で建物からの避難指示が発令され、非常階段で避難を開始。

みな冷静に迅速に避難しましたが、あるフロアでは避難する事なく緊急対応をし続けていました。そこは航空管制室と常に繋がっていて、如何なる時も安全に航空機を離着陸させるために尽力する中枢本部の人達がいました。仕事だから、ではなく、人命を守るため彼等は無意識に避難できないんだと思います。

被害の大きかった岩手、宮城、福島などの地域でも、人命を守るために最後まで職務を全うされ亡くなった方がどれだけいたのでしょうか。決して表には出てこない英雄達に心からの哀悼の意と尊敬の念を。

東日本大震災は我々に未曾有の被害をもたらし、人間がいかに無力で、神がいかに無慈悲かを誇示しました。

残された私達にできることは、忘れない事。
忘れたくない。そう思い、今、このノートを書いています。


『祈り / TABITO 』

3.11までの僕は明日が来るのは当たり前だと、信じて疑わなかった。
君と過ごしたあの日に戻れたら、どんなに救われるのだろうか。

※この動画には、東日本大震災の爪痕が刻まれた写真が使われています。

愛する者を失っていまだに苦しんでいる人がどうか救われますように。
祈りを込めました。
#3月11日 #東日本大震災 #東日本大震災8年 #復興 #追悼 #祈り

『祈り』
唄・作詞・作曲・ピアノ TABITO
ミュージックビデオ 撮影・デザイン・編集 TABITO


〜〜〜追記:2019年(令和元年)5月12日

この度、この音源をリマスタリングし正式にリリースする運びとなりました。高音質版をダウンロードしてオフラインでもお聴きいただけます。


【この楽曲の著作権は私、TABITOに帰属します。東日本大震災で亡くなられた方、ならびに被災した方々を傷つけない作品・報道に限り、自由に再配布、再利用して頂けます。クリエイティブコモンズ準拠をお願いすると共に、商用利用の際はご一報下さい。tabitoxyz@gmail.com】

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