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理想の小説家(Jazz喫茶)

 妻が僕に小説家の収入だけで食べていけるから喫茶店をやめようと想うと話す。喫茶店を始めて10年目になる、学校を卒業した年に始めた。僕は小説家の仕事が忙しくなって、喫茶店を任せっきりにしていた。申し訳ない、妻は32才になる。仕事を辞めてどうするの?と尋ねた、何もする気になれないの。

 妻は何もしなくても自分の事を病気だとは思わないから、暫くじっとして休みたいのと言う。僕は妻に責任が持てるなら自由にすれば良いよと話した。僕は数年前からジャズ喫茶をしたかった。店の内装はそのままにオーディオ機器を店内に持ち込み音響をデザインした。リクエストがあれば何でもかけたい。

 僕は数年前から、米国を旅行してレコードやCDをコレクションしている。充実した内容になっているので、友人から購入した音源を聴いてみたいと良く言われる様になった。編集者から音楽のSTORYBOOKを出さないか?と持ちかけられていた事も大きな理由の一つだ。仕事と趣味の両方を楽しめる。

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