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【オンライン立ち飲み】イベントプロデューサーのりょうこさんと「右腕」の話

5月7日(木)、proshiroutでは「TACHINOMI余市ととなりの席の○○さん」のインスタライブを行いました。
第11回の今回は、さまざまなイベントの運営を手掛けているりょうこさんをゲストに迎えました。レポートをお伝えします。

20時

20時、裏番組では、すでにあいみょんがインスタライブで伸びやかに歌っている。でも、もはや、どんなビッグネームがいようとも、あんまり気にならなくなってきた。あいみょんはあいみょんだし、proshiroutはproshiroutだ。
proshiroutと打っていて思い出したけれど、TORUがもうずいぶん前に作っていた、我々が実務で使っているLINEのトークルームの名前が、よく見てみたら「proshitout」だったことが最近判明した。プロ・・シトート。シトート?プロしとうと。・・なんだろう、橋本環奈みたいな博多出身の可愛い女の子にふくれっ面をされて、
「もう、あんたらどげんしょったや、プロしとぉと?」
と言われているのだろうか。それはそれで悪くない気がする。

そんな妄想をしているところに、かきあげ前髪にロングヘアの、クレバーな切れ長の目をした女性が登場した。イベントプロデューサーをされているりょうこさんだ。「職種を説明するのが難しくて、周りからは、何をやっている人かわからない、と言われます、とりあえずいろいろなことをする、何でも屋です」ということ。

フリーランスになって7年目、いろいろなイベントの企画・運営・コンサルを手がける。その範囲や規模が実にまちまちで、お堅い会社のセミナーみたいなものもあれば、音楽フェスもある。数十万人が参加する大きなイベントの統括をすることもあれば、1人で実行部隊まで全てを担うこともある。仕事の幅がとんでもなく広い。

これまでの職歴も多様で、人材会社のコンサルティング営業、ホテルの立ち上げと運営、インテリアコーディネーターから、バーテンダーまでをこなしてきた。現在は、イベント事業とあわせて、新宿にコミュニティをテーマにしたバーを共同運営している(店舗はコロナにより休業中)。「店頭に立つ接客業って、全てのお客さんを見て、場を回して空気を読んで、いちばんすごい仕事で。ロボットに仕事が取られる時代になっても、最後まで残る職種だと思ってる」と語る。

裏方

今回は、「右腕」の話。といっても、第3回の白石さんのときのように、上腕筋の話をするわけではない。イベントは、主催者や出演者がいる一方で、裏方で運営をする人が不可欠である。その縁の下の力持ちを担っているのが、まさにりょうこさんのようなイベンターの役割なので、それに徹する秘訣はなにかを聞きたい、という趣旨のようだ。

-そもそも、イベントを成功させるために、どんなことをしているの?
「表に出る仕事以外全部、という感じだね」と、あっけらかんと笑うりょうこさんだ。「まずは自分の役割はなんだろうと、全体像を把握して探るところがら始まるんです。自ら統括をして指示出しをするのか、人と人の調整をするのか、もしくは実行部隊として走り回るのかを、見極めないといけない」

彼女にはもともと、どんなときでも誰かの役に立ちたい、という思いがあり、困っている人がいると、「ここでわたしが何ができるんだろう」と考えてしまうし、むしろ、自分の役割がないと寂しい、と感じた。
そんな元来の素地が開花をし、いまでは非常にたくさんの仕事を任せられるイベントプロデューサーとして奔走している。多いときには、同時に9つのイベントやツアーを手掛けたこともあった。「そのときはさすがにアップアップでした。」

そんなときには、頭をいちいち切り替えるのではなくて、思いついたものを片っ端から実行する、という手法を取るという。「別なことをやっているときに、そこから枝葉がついて、良いアイデアが出ることがあって。だから常に考え続ける、動き続ける、ということが大事だと思ってます」

また、好奇心の振り幅も広い彼女は、仕事でもプライベートでも、ちょっと新しいことに出会うと、まずは自らの思考と感情が腑に落ちるまで、とにかく深く掘り下げる。それが、「あのときのあれ、よかったな」ということになって、点と点がリンクしていくのだと言う。

TORUは言う。「のび太くんではなくてドラえもんなんだよね、主役を常に助ける立場。でも、りょうこさんの四次元ポケットの中は、すごく奥深くて、そしてそれをいまの仕事に活かせているから、すごく尊敬してる。僕もアンテナは広いんだけど、深くは潜れないタイプ」
「そう、ぐんと潜るの。でもすぐ違うところに行っちゃうんだよね」とりょうこさんは笑う。

役割

彼女の話しぶりには、陽のエネルギーがばりばりと出ている。けれども、その熱量に自分で湯当たりして惚けてしまうことがなくて、じっくりカメラを見て会話を続けることができるようだ。イベントを的確に運営するための客観性が、そこに感じられる。

「フリーランスだと、いろんな組織と関わることになるんだけど、特に思いに力があってとにかくアクが強い、ブルドーザーみたいな人が代表をやってる組織からオファーをもらうことが多いの。そしてそういうところって、実は現場がいっぱいいっぱいで回っていないことが多くて」と、裏話を教えてくれた。そんなときに彼女が心掛けているのは、代表と現場の間に立って、それぞれと議論した結果を、全員がいる場所でつまびらかに共有する、ということだ。

「それって、日本人的に、事前に根回しをしておくっていうのとは違うのかな」というTORUに、「違う。裏で話をするのってもちろん効果もあると思うんだけれど、でもやっぱり、それっていい感情を産まないの。やっぱり、大事なことはぜんぶ、公然の場でわかりやすく説明することが大事」と教えてくれた。「だけど、外部の立場だからこそというか、議論とか報告の場では、わたしが率先してそういう触媒の役割をするようにしていて、それってめちゃくちゃ怖いよ。小心者だから、いつもどきどきするし、胃が痛いの」と、素顔を見せてくれた。

そんな、ときには痛みを伴うこともある役割をこなすために、心がけることとはなにか。彼女は、その依頼者たちのことを好きになり、共感することができるかが大事だと語る。「イベントを成功させるには、そこに愛を持てるか、だと思っています」
次は、「Community Roots Forum 2020」というオンラインのイベントを、5月24日(日)に運営をするということで、興味があれば是非。

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ナタリーちゃんのグラレコ

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文責:TSUYOSHI HIRATSUKA
proshiroutの幽霊部員。不動産屋の手違いで、今住んでる物件がハウスメイトで入居者募集されていた。

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