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目標設定①

今回からは、私が実際に何人かの選手たちと一緒に取り組んできた、成りたい自分になる為のお勧めの「目標設定」方法についてお話しさせて頂きます。

長らく野球の世界を見ていて思うことは、大きく伸びていく選手の特徴として、ひとつあげられるのは目標設定が非常に上手いということです。伸びる選手はただガムシャラに頑張るだけではありません。

夢は見るものではなく叶えるもの。
そのためには行動を起こさなくては何も始まりません。

しかし、例えば、創部50年間一度も一回戦すら勝てない高校の野球部が、いきなり
「来年は甲子園を目指すぞ!」と言ったところで、では明日から何をする?どんなことをする?としかなりません。このように、目標があまりにも大き過ぎると、何をしていいかわからず、行動を起こせない状態になってしまいます。

今このブログを読んでくださっているみなさんの中にもいるかもしれません。
成りたい自分があるにも関わらず、何も行動を起こせていないとか、夢を見ているだけでそこに向かって一歩も踏み出せていない、というように。

世の中そんな人が多いのかもしれませんね。
そしてそうなってしまうのは、夢が大き過ぎて、行動が起こせないのでしょうか?

ならば、夢を小さくすればいいのでしょうか?
私はそうは思いません。

夢を小さくしてしまうと、今度はそこに魅力を見出せず、ますます行動を起こせなくなってしまいます。大きい目標だからこそ「夢」であり、「憧れ」であり、「そう成りたい」と思うのです。

では、大きな夢、目標をキープしつつ行動を起こせるようになるにはどうすればよいのでしょうか。

まずは明確な目標を作る、そして、そこに向かっておぼろげながらも落とし所を作っていくということになります。

例えば、1年後にこう成る!と大きな目標を設定したとします。次にそれを出来るだけより具体的にします。イメージをより明確化するのです。そして、そのイメージから逆算し、うっすらと落とし所を考えていきます。

まず1年後にこうなるためには、その半分の6ヶ月後には、だいたいこういうスキル
を、これくらいのレベルで身につけておきたい、というように。まず大きな夢へ達成の半分のところをイメージします。

そして、同様にその前半後半の中間地点、3ヶ月後と9ヶ月後をイメージし、だいたいの落とし所をイメージします。

まずは、最初の3ヶ月後の自分を目指して、何をするか考えます。こうして3ヶ月後こう成りたい、が決まると、2ヶ月後、1ヶ月後、はたまた一週間後と期間を細分化して考えていきます。

最終的になりたい自分をしっかりイメージ出来ていれば、落とし所は、進行具合によってその都度変更していくことになるので、設定をあまり深刻に考える必要はありません。行動を起こすには、まずは計画を立てることが大切なのです。

1ヶ月後には、これくらいのスキルを身につけると決めたら、1ヶ月後にそうなるため
に、まず「最初の一週間は毎日何々をする」と、一週間経ってそれが達成出来れば、
「二週目は毎日何々をする」といった具合にまた達成可能な目標を作ります。

「何々ができるようになる」という要素も大切ですが、「何々を毎日行う」という考えで充分です。必ず達成可能な目標を立てる、そして、夢を手の届くところに感じることが大事なのです。一週間単位でも、10日単位でもいいので、必ず「達成可能な」目標を立てるのです。

ポイントは、少しだけの頑張りで必ず達成出来る目標です。そしてそれを繰り返します。

夢は大きいから見る、しかし、大きいから何をしていいかわからないと前述しました。
例えば柳の葉に飛び乗りたいカエルが、ぴょんぴょん何度もジャンプするのは、頑張ったら届くと思うからです。これが、いくら柳の葉に飛び乗りたいという気持ちがあっても、柳の葉が高過ぎれば、カエルは見向きもしません。

この方法では、少しの頑張りで100%達成出来る小さい目標、つまり手の届く小さな目標を作るので、一歩目を踏み出すことが容易になります。意外と知られていませんが、いざ一歩目を踏み出してしまえば、割と簡単に2歩目が踏み出せます。この方法で、達成可能な目標のクリアを何度も経験していきます。つまり、2歩、3歩と進んでいくのです。これは言い方を変えると「小さい成功体験」を繰り返すと言う事です。

一度の大きな成功体験も大きな力になるのですが、そこにはラッキーなことがあったり、成功までに時間がかかっていたりするので、具体的に何をして、どのような過程を積み上げてきたから成功したかが曖昧になり、次への進み方がわからなくなることがあります。

また、小さな成功体験を数多く経験すると言うことは、夢に向かっての足場固め、地盤固めとでも言うのでしょうか、積み重ねが多くなるので下地が強くなります。つまり、挫折をしたり諦めたりするという事が少なくなります。

大きな夢に向かって、自分で階段を作り、それを駆け上がって行く。そして、一番初めの落とし所に辿り着いたら(このケースなら3ヶ月後)、もう一度、次の落とし所を見直します。そして、再び単位ごとの達成可能な目標を作ります。

この繰り返しは、目標まであまり高くない階段を自分で作り、そして、それを一段ずつ昇っていくことになります。この方法では、誰でも自分で階段を作り、夢に向かって昇って行けるのです。

次回も「目標設定」のお話をさせて頂きます。

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