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意外と知らない「怒る」と「叱る」の違い

今回も少年野球人口減少に関わるお話をさせていただきます。前回、少年野球の多くの指導者たちが、子供たちに命令し、罵声を浴びせているとお伝えしました。

本来あるべき少年野球の基本的スタンスは「命令」、「罵声」ではなく、「励ます」、「褒める」です。「励ます」、「褒める」という行為には全力で楽しむということとチャレンジしてほしいという意味が込められています。もちろん、それだけではいけません。やはり、危険な行為や、人としてしてはいけない事はしっかりと教えていかなければなりません。

そういう大事なことを教えるという時、少年野球の多くの指導者は「怒って」しまっています。「怒る」を調べてみると、いかる、おこる、腹を立てる、興奮して気を荒だてることとあります。

それに対して「叱る」とは、どういう意味でしょうか?この言葉には相手を良い方向へ導くという意味が含まれます。怒るは自分の思うようにいかない怒りを自分のために吐き出すという行為です。叱るは相手のためにあえて語気を強めて導くというものなのです。

だから子育てなどでも怒るより、叱るということが推奨されるのです。さてここで、もう少し「怒る」と「叱る」の違いを掘り下げて考えてみましょう。

叱る

いかがでしょうか?

ところでみなさんはご自分が子供の頃遊んだ場所に、大人になってから行ったことがありますでしょうか?恐らく行ってみた多くの人が「あれ?こんなに狭かったっけ?」と感じたのではないでしょうか?

当然のことながら子供の頃は体が小さいということもあり、見る物が大きく見えるのです。当然体の大きな大人が見下ろして、罵声を浴びせ、怒鳴りつけると、ほとんどの子供は甚大な恐怖を感じます。大人が怒っている人の顔を見てこれくらい

叱る1

に見えるとしたら、子供にとってはこれくらい

叱る2

に見えるのではないでしょうか。

それでは、私も心掛けている小学生以下を効果的に叱る方法を述べていきます。ここでは常に「安心感を与えて、叱る」というのがベースになります。

1・目の高さを合わせる。
2・しっかり目を見て話す。
3・口角を上げて話す。
4・ゆっくりとした口調で話す。
5・時々肩などを優しくさする(力を入れて押さえると逃げられないという恐怖を与えてしまう)
6・子供が話し出したら、最後まで聞く。その時しっかり相打ちを打つ。
7・子供が理解出来れば、最後は明日から何々するなよ!ではなく、明日から何々しようね!と言う。

細かくはまだまだあるのですが、大きなポイントでいうとこれらを意識して、良い方向に導く努力をします。これらのポイントを意識して叱ることができれば多少言葉がキツくなったとしても子供達は、恐怖を感じずに話を聞こうとします。子供でもわかるのですね。この人は僕のために言ってくれているということを。

最後にこちらは、私がある番組で子供を指導しているシーンです。

叱る3


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