ガチャ。
……ガランガラーン

おやいらっしゃい。
久しぶりに来たじゃないか。
外は寒かったろう。
ほらほら、座ってくつろいでくれ。

「いつもの」でいいかい？
まぁ、お客さんに出すのはコレしかないんだけどね。ハッハ。

BGMもないと寂しいねぇ。
今日はこの曲をかけておくよ。
最近ハマってるんだ。

ほら、そこの赤いボタンをポチッと押しておくれ。
ボリュームは自分で調整していいからね。

しかしキミは相変わらず静かだねぇ。
また僕ばっかり話すハメになるんだろう？

まぁいいか。
僕はね。
キミに話を聞いてもらうのがね、とっても嬉しいんだ。

いやね、こんなご時世だろう？

自分のことで、精一杯。
人のことを気にかける余裕なんかない。

誰も彼もしかめっ面でさ。
息苦しくて嫌になっちゃうよ。

キミの前に来たお客さんもね。
もう１ヶ月くらい前なんだけど。
ため息ばっかりで話しかけづらいのなんのって。
もうやんなっちゃうよ。

その点キミはなんだか、
嬉しそうに話を聞いてくれるからさ。

僕、調子に乗っちゃうんだよなぁ。

いつぶりだい？
今日は久しぶりだから気合いを入れて話しちゃうよ。

そうだなぁ。
昔からの常連さんの、あの人の話をしようかな。

ライフコーチ×Kindle作家

今日はね、
けんいちさん、という方のお話をしよう。
この店のね。古ーくからの常連さんなんだ。

僕にとってすっごく身近で、なんていうんだろう。

生まれ年は一緒なんだけど兄貴分というかね。
勝手にそんな風に思ってる人なんだよ。

ん？
なんだって？パンダ？

あぁ、そっちじゃないんだ。
その人の話はまた今度するから。

今日はね、違う方のけんいちさん。
Kindle作家をやっていてね。
あとライフコーチって言って、
人生の悩みを聞くような活動もやっておられるんだ。

確か名刺があったような気がするなぁ。

あ、これこれ。
僕はもう連絡先を知っているから、キミにあげるよ。

良かったら後で訪ねてみるといい。

https://twitter.com/ken1_lifecoach

気さくな人だからね。
きっとキミとも仲良くなってくれると思うよ。
顔が広い人だから、もう知ってるかもね。

何から話そうかなぁ。
あの人との付き合いは、もう長いんだ。

ライフコーチってなに？

もう１年以上前だなぁ。
当時の僕は売れないKindleを書いていたんだ。

あ、今も別に売れてるわけじゃないけどね。ハッハ。

僕はずっと昔からカウンセラーの勉強をしてたからさ。
昔取った杵柄ってやつで、
メンタル系のKindle作家になりたくってさぁ。

だからメンタルの勉強をしている人とか、
Kindleを書いている人。

そういう人をTwitterでフォローしまくってたんだよね。

そこで見つけたのがけんいちさんだった。
メンタル系の活動とKindle。
作品も読ませてもらったけど、すごく濃い作品でさ。

カッケー！って思ったんだ。

僕の理想とする作家像のひとり。
それがけんいちさんの第一印象だったなぁ。

ある日、
けんいちさんがカウンセリングのモニターを募集していてさ。
僕がそれをお願いしてから、すっかり仲良くなったんだよね。

ライフコーチっていうの。
僕、知らなくて。

だから興味があったんだよね。

僕はこれでもカウンセラーの資格を持っていてさ。
養成講座でみっちり実習をしてたから、
なんていうかちょっと「カウンセリング慣れ」してる。

当時の僕はライフコーチがなんなのかよく分かってなかったんだけど、
カウンセリングの良し悪しは正直、わかる自信があった。

けんいちさんの知識がすごいのは知っていたけれど、
実際のカウンセリングは次元が違うんだ。

正直「なんちゃって」カウンセリングの場合もある。

でも無料だからお願いしようって思ってさ。

今思い返すと腹黒いっていうか、
なんか残念な考えをしてたな、僕。

悩みもかなり抱えてて、なんていうのかな。
やさぐれてたしお金もないしでさ。

相談して良かったかな、ぐらい思えればいいと思って。
期待半分、諦め半分。

そんな感じだったんだよ。

……でもね。
けんいちさんのカウンセリングを受けてみて、
一発でわかったよ。

すんげぇガチの人だった。

これはヨイショでもなんでもなくね。
本気でカウンセリングをやっている人だって
一瞬でわかった。

佇まい
声の抑揚
雰囲気

ライフコーチって人生相談とか、
ポジティブになる手助けをする人のことなんだけど。
ほんとね。

ガチ。けんいちさんは本物。

カウンセラーの佇まいとか雰囲気って
簡単には出せないから。

けんいちさんは、
それを持ってる人。

だからすんごい人なんだ。

僕自身、そのカウンセリングを受けてなかったら。
今ここにいなかったかもしれない。

それぐらい。
優しく、力強く背中を押してもらったと思ってる。

だからね。
さっきの名刺。

けんいちさんのことを知らないなら、
捨てちゃダメだよ。

役に立つ時が来るかもしれないからさ。
大切に持っておくといい。

Kindle作家としてのけんいちさん

でね。
Kindle作家としてのけんいちさんももちろんすごい。

ライフコーチらしく、メンタルの作品を書いているんだ。

【アドラー心理学を実生活に取り入れてみた】
これ、見てみてよ。

けんいちさんの作品。

ほら、すっごい売れてる。
ずっとランキング上位なんだ。

内容も実践的でさ。
ちゃんと専門的なの。
こういう作品は、勉強してなきゃ書けない。

でもどこか、こう。
むずかしすぎない絶妙なバランスで書かれてる。

僕はこの作品が好き。

でもね。

僕がけんいちさんの本で一番好きなのは、
別の本なんだ。

ちょっと待ってね。

僕が好きなのは、これ。
【江戸幕府歴代将軍から学ぶ　リーダーに必要な15の資質】

どうだい？
面白そうじゃないかい？

徳川15代将軍が265年続いたことに着目し、
それを現代のリーダー論と結びつけ、
学べる一冊だ。

もうね。
僕はこの作品を知った瞬間に震えたよ。

あのね。
こんなこと言っちゃうと怒られるかもしれないけど、
ここだけの話ね。

男はみんな、
「名数」が大好きなんだよね。
※数字特有の意味を持つ言葉

僕はキミが男の子か女の子かよくわからないんだけど、
もし女の子ならね、覚えておくといい。

四天王とか。
三種の神器とか。
南斗五車星とか。
日本三大〇〇とかね。

男の子は大好き。
女の子でも好きな子はいるかもだけど、
男の子はその100倍好きだから。
気になる子がいるならそんな話題を振ればイイ。

その中でも、
【徳川15代将軍】
なんてもう最高位の名数だ。

もちろん歴史的な意味合いは普通にあって、
多分大体の人はそんなに感じないんだろうけど。

僕はね、名数感の方が強めに感じる。

それをね。

いっつもスマートで大人びた印象のけんいちさんが書かれたんだ。

なんていうのかな。
そのギャップがね。
僕、めっっちゃ面白いの。

Gacktがたまにポロッと漏らす面白い言葉みたい。
そんな感じ。

もちろんリーダー論とか、
そっちもかっこいいテーマでさ。
普通に勉強になるよ。マジ。

でも僕は語りたいのよ。

ご本人としては、
そんなつもりないのかもしれないけど。

僕は徳川15代将軍というチョイスがね。
すごくイイと。
良かったら読んでみて。

けんいちさんのツイートってね。
ちょっと読んでみてよ。

どうこれ。マジで意識高い。超高い。
こんな大人でスマートな発信をしてる人がだよ？

ほんっとね。
もう信じられないよ僕は。

ん？？あれ？

人には、過去がある

そうそう、僕ね。

この前けんいちさんがお店に来たときに、
ちょっと聞いてみたの。

なーんか、秘密にしてることないですか？ってさ。

僕的にね。常々思うのよ。
カウンセラーとか作家とかね。
普通の人ってやろうと思わない。

大体ね、スネに傷のひとつやふたつあるもんでさ。

だから。
もうストレートに聞いたの。

そしたらね。

７、８年前の話らしいんだけど。
知り合いにお金借りるほどの浪費家だったみたい。ハッハ。ウケる。

服とか、音楽が好きな方だからさ。
そういうので使いまくっちゃってたんだって。

でもね。まぁそれは、過去の話。

今は社会貢献の活動もされてるみたいでね。

ネパールの貧困層の子どもたちとか、
ウクライナへの寄付とか。
現地に行って学校を立てるボランティアとか、
そんなご経験もあるらしいよ。

こういうメンタルもさ、
そうそう簡単に育たないんだよね。

寄付をすることが素晴らしいことは誰だって知ってる。
そりゃあ、
コンビニの募金箱にチャリンと入れるぐらいはね。
誰でもするかもしんないけど。

わざわざ募金とか、
ましてや現地に行って汗を流すとかね。

僕は心底、すんごいことだと思う。
浪費家だったことだって、きっと関係してるよ。

人の歴史っていうのはどんなことであっても、
安いもんじゃないからね。

だから昔けんいちさんにお金貸してた人は、
間接的にネパールの子どもたちを救ったことになるかも。

そんなことになるなら、
僕が貸したいぐらいだったよ。ハッハ。

猪とけんいちさん

あ、お酒もホラ。
グラスが空いていたのに気づかなかったよ。
ごめんごめん。

いやぁ、飲むねぇ。キミ。

頼むからその辺で寝たり吐いたりしないでおくれよ。
ホッピーは飲みやすいクセに、後から一気に来るからね。

そうそう、去年だったかなぁ。
けんいちさんはね、猪狩りに行くって言ってたんだ！

観光で猪狩り。
普通の人はこんなことしない。

僕は話を聞いてぶったまげたよ。

「え？今日び猪狩りっすか？」なぁんてね。
クレイジーにもほどがあるよね。

なんで行ったか聞いてみたらね、
「楽しそうだから」だって！ハッハ！知的好奇心！

残念ながら悪天候で猪狩りは行けなかったみたいだけどね。

僕はね。
ほんとね、けんいちさんって面白い人だと思うんだよ。

猪狩りってさ、
なんか残酷だーとか思うかもしれない。

でも僕らはみんな、
普通に牛や豚や鳥を殺して食べてる。

けんいちさんはそういうところもね。
真っ直ぐに捉えることのできる人なんだと思うよ。

知らないから、知りたい。

そういう好奇心がきっかけだとしても。

きっとその場を見たら。
たくさんたくさん、色んなことを考えるんだろうなって。

……僕はそう感じたんだ。

そういえば昔、誰とは言わないけどさ。
丸腰で富士山に登ろうとしてた知り合いがいてね。

そいつと似た匂いを感じるんだよなぁ。

こういう人って、
ヤンなきゃ気が済まないんだ。

普通はね。
やってみたいな、ぐらいで終わるんだよ。

いつかやってみよう。
機会があったらやってみよう。
ご縁があったらやってみよう。
誰かと一緒ならやってみよう。

そんなもんだよ。

でも世の中には、それで満足できない人がいる。
けんいちさんみたいな人だね。

こういう人はね。
自分で体験しないと気が済まない。

直で見ないと気が済まない。
触ってみないと気が済まない。

そういう人種なんだよねきっと。あの人は。

こんな感じでね。
ツイートもしてたよ。

人生を謳歌する、という言葉があるけれど。
僕はけんいちさんにピッタリの言葉だと思うね。

さっきのカウンセリングの話もそうなんだけど。
ライフコーチって口で言ってるだけの人じゃない。

あんまり言うと怒られちゃうかもしんないけどさ、

国家資格じゃない資格って難しいのよ。

もちろんカウンセラーにもライフコーチにも資格ってあるんだけど。
国家資格の公認心理師と、あと有名なのは臨床心理士くらい。

でね。

大概の場合、国家資格じゃない資格って、
「名乗ったもん勝ち」みたいな風潮ってあるんだよね。

でも、けんいちさんは違うよ。少なくとも。
あの人はガチ。
やりすぎてて心配になるぐらいガチ。ハッハ。

もうね。

こういう人が身近にいるってことがさ。
とっても価値のあることだと思うんだよね。

そんな人だからさ。
これからも面白いKindleを書くと思うんだ。

あ、そうそう。
そういえばキミ。
Kindleに興味があるって、この前言ってなかったかい？

けんいちさん、こんなチラシも置いてったんだった。
これもあげるよ。

あとこれもね。
キミはなんだか、いつも疲れているようだからさ。

興味があったら、連絡してみるといいよ。

あーそうそう。
キミが言ってたパンダの方のけんいちさん。
最近図書館の館長になったらしくてね。

そのチラシも渡しておくよ。

あとねぇ。
あの、大通りの賑わってるお店知ってる？

そうそう、緑の看板の。
あそこの管理人さんとも仲良くてさ、僕。
そうそう、しゅーぞーさん。
この辺じゃ知らない人はいない有名人だね。
たまにうちにも来てくれるんだ。

Kindle作家さんがいっぱいいるらしいから。
興味があったら行ってみてね。

深夜０時の鐘が鳴る

さて。
今日はこんなところかな。キミはいつも僕ばっかり喋らせるんだから、
喉が渇いて仕方ないよ。

悪いけど、僕も一杯いただくよ。

ゴトン

いやぁ、うまいね。
金霧島はもうお酒じゃないよコレ。神の雫だ。

ご馳走様ね。
今日の分はいつも通り、ツケにしておくから。

あぁほら、ホッピーが残ってるじゃないか。
僕はもう帰るから、ゆっくり飲んで行っておくれ。

鍵はいつものところ。
戸締まりと、暖房を切るのは忘れないで。
音楽もちゃんと止めるんだよ。

じゃあ、また。
次はキミの話も聞かせておくれよ。

ガチャ。
……ガランガラーン

おしまい。