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〈38〉五月は家の中も外もピカピカ/おっくうな家事は気分の上がる季節にまとめてやる

洗濯したての家に住みたい

窓ガラスは大きいほど掃除も大変…

家事が大好きなわけじゃない。でも、身の回りが汚れたり散らかったりすると落ち着かない性分だから、ふだんからこまめに手を動かして、きれいをキープしている(つもり)。それでも、季節の物を片付けたり、普段は手を入れない場所を磨いたりするような大きな家事は、快適な季節にまとめてやってしまうのが一番!
ゴールデンウィークは家事がはかどる季節でもある。Nさん(オット)も家にいて、頼めばなんでもやってくれるから、サクサク進む。だからおっくうな掃除も大物の洗濯も衣替えも、ぜーんぶ五月にすませる。
気候がいいというだけで作業がラクだ。気温が高い季節のほうが換気扇の油汚れだって落ちやすい。でも、これを真夏にやると、換気扇のある天井近くは暑くて暑くて、汗まみれでぐったりする。
だから私は初夏と晩秋の年に2回だけ、ちょっとだ気合を入れて“中掃除”する。これで寒い暮れに気ぜわしく大掃除をがんばらなくても、おとな二人暮らしの家はそこそこきれいにキープできる。

まずは窓からだ。取り外せる小さめの網戸は全部外して、風呂場のシャワーで洗い流してデッキに干す。その間に、サッシの桟や小さな窓枠を歯ブラシでせっせと磨く。どこも冬の綿ぼこりが溜まっている。
台所の換気扇やレンジフード周りも外せるものは外して洗って干す。私は何でも洗うのが好きなのだと思う。直接触れるものに限らず、ベタベタ、ヌルヌルの状態を想像するだけで気持ち悪くなる(ビョーキか、ワタシ?!)。五月の晴れた日のデッキは、金物屋さんの店先みたいに、洗われた道具たちが並べられて賑やかだ。
さらに居間と寝室のエアコンのフィルターを掃除して夏日に備え、冬のガスファンヒーターは拭き上げて納戸にしまう。ふーっ、よく働いた!

今年は玄関に置いている椅子の布製クッションを洗剤とブラシで部分洗いした。引越し以来一度も手をつけていなかったので、プチプチ小さな汚れがこびりついていたのが、いつも気になっていた。仕上がりはちょっとムラになったけれど、汚れているよりずっといい。五月の陽に干すと、分厚いマットレスもすぐに乾いた。太陽はタダなのにすごく優秀だ。
夕方、デッキに干したものを次々に元の位置に戻せば、家中が洗濯したてのようにサラサラで気持ちいい。

衣替えで今シーズンの主力メンバーを選ぶ

一軍か二軍落ちかのジャッジを待つTシャツたち

次の日は衣替えだ。どの服をどこに置いているかを自分で把握するために、最近はNさんの衣類はNさん自身が替えるルールにしている。私は横から手伝うだけ。
このとき古いTシャツに二軍落ちの判断を下す(Nさんの夏の仕事着はTシャツ)。くたびれたTシャツを選り分けて、家の中で着る普段着に降格させるのだ。即決が苦手なNさんは判断をしぶるが、よれよれのTシャツを着て格好がつくのは若いうちだけ。私は次々に廃棄処分や降格を厳しく言い渡す。Nさんも仕方なくそれに従う。
いつかフーテンの寅さんみたいに、カバン一つでどこへでも行けるボリュームに減らすのが密かな目標だ。(夢のまた夢だけど)

家の前の大量の落ち葉を掃く

翌日は、家の周囲の掃除。道をはさんで前2軒は空き家だ。“失敗した別荘地”みたいな地域に住んでいるから、空き家も多い。
わが家の向かいの家といっても、目の前には高いコンクリート壁がそそり立つだけ。その擁壁の上にお向かいさんが建っている。その庭木から葉が敷地の外に落ち、道の端にうずたかく溜まって腐葉土になり、雑草まで生えてしまっている。春は常緑樹の葉が落ちる時期だからあっという間に道が落ち葉だらけだ。ここ数ヶ月、見て見ぬふりをしてやり過ごしていた。でも、うちが掃除しない限り、きれいにはならない。よその家の落ち葉だけど仕方がない。
意を決してNさんと2人でせっせと道をはき、土くれをこそげ取って捨てるという作業を何度も繰り返した。どんなにきれいに掃除しても、ひとたび風が吹けば元のもくあみ。でも、一瞬でもいいからきれいにしておかないと、ゴミはゴミを呼ぶ。

清潔な家に五月の花を飾る

庭に咲いた芍薬
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芍薬を切り花にして飾る
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隣家からもらったバラも美しい

家の中も外もきれいになったら、庭に咲いたシャクヤクを切って家中に飾る。お隣さんから貰ったバラの花も花瓶に挿す。清潔に片付いた家で、どこを見ても花のある暮らしなんて、ああ、贅沢。お金をかけなくても素敵な気分を味わわせてくれる五月が大好きだ!



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