先日、note主催の「スマホで撮れる、最高の夜景写真セミナー」に運良く当選しまして、がっつり2時間参加してきました。

40名ほどの参加者が4人ほどの班ごとに分かれて座り、まずは自己紹介。共通項があるっていいですね。写真好き同士、すぐ打ち解けました。

あらかじめ「スマホで撮った #今年のベストショット を用意しておいてください」というお題があったおかげで、各自どんな写真が好きかもすぐ分かりました。運営サイドのホスピタリティよ。

続いて講師の横田裕市さんの講義を30分ほど受け、協賛であるGoogleの最新スマートフォン・Pixel 3の担当者の方と横田さんの対談を経て、実際にスマホ片手に表参道の夜景を撮る実践フォトウォークへ。

横田さんはnoteのフォロワーが33,000人以上、来年2月にソニーイメージングギャラリー銀座で写真展を控えるプロの写真家さん。

自己紹介のスライドに「好きなレンズ：1635Z」などあったので話が合いそう！と思いつつ、今回はスマホ写真のお話。100ページ超の濃密なスライドは、ざっくり

・スマホカメラの特性と設定
・意識したい構図、光と影、画面内の線、作風（プリセット）
・Pixel 3はすごい！・オススメ道具、アプリ
・写真が上手くなるために大切なこと
・スマホカメラがもたらしてくれた恩恵

などなど。

「30分では足りないことに気づきました…」と、駆け足ではありながらとってもご丁寧に解説いただき、久々に、写真ってそうだよね、基礎的なことめっちゃ大事だよね、と昔鍛えた筋肉を思い出しながら聴きました。

とくに構図の話が面白くて。

写真は自由だ。と、常々思います。けれど、古典や基礎を知っておいた上での自由と、何も知らない自由とでは、飛べる空の広さが違ってくる。横田さんはそのことを、ご自身の作例をもとに、ていねいに案内してくれました。

たくさんの講義内容の中でおそらく構図の話に時間を割いてくれたのも、きっと夜景に限らず、あらゆる写真表現で最も変化を実感しやすいからかもしれません。特に、

見て美しい写真には、1枚の中に複数の構図があります

というお話が印象的でした。

それと、

スマホならではのカットを遊ぼう

実際、Google Pixel 3をお借りして出たフォトウォークでは、いつもなら撮らないような地面からのアングルや、カメラを真上に向けた自撮りなんかもやってみて、「スマホってコンパクトカメラよりコンパクトなカメラだったんだ」と超今さらながら新鮮な楽しさでテンションが上がったのでした。

2分割法と放射。

我ながらこの真上アングルは新鮮。

3分割法とトンネルの構図組み合わせを実践（プライバシー配慮で顔ぼかしてます）。

それにしても、Pixel 3はすごい！写真家も興奮するわけです。

夜景モードで撮っていますが、瞬時に数枚の写真を連写し、AIが1秒足らずで複数枚から個々にノイズのいちばん少ない部分を合成してノイズリダクションしているそうです。待たされる感じもありません。

表参道なのにニューヨークに見える。
ただの夜景がエレクトリカルパレードになる。

試しに自分のiPhone Xでも撮影したものと並べてみました。

どっちがどっちか…言わずもがなですよね…。

光が飽和しまくりのiPhone。

でも目に見えているのはこっちが断然近いです。残したいのはこっち。

インカメラでも撮ってみました。
ワイドアングル（18mmくらい？）で3人でも余裕で収まりました。背景のボケもいい感じで、夜8時過ぎでもこの低ノイズ。う〜ん、欲しい！

まんまとGoogleの術中にハマっているなと分かっていながらも、良いものは良い。スマホで最高の夜景写真を撮りたければ、構図と光で遊びながらPixel 3を使うべし。そういう結論に至りました。

イルミネーションってついついLEDの光ばかりに目が行きがちですが、木の表面がこんなに複雑な凹凸だったなんて。ライトのドットでしか見てなくてごめんよ…木に対して申し訳なくなるほど。

写真がクリアだから撮った後も発見がたくさんある。そう、Pixel 3ならね。

noteの運営元であるcakes本社の会場に戻ると、寒い夜にうれしいホットワインが用意されていました。無料のセミナーで軽食までごちそうになり、至れり尽くせりが過ぎやしませんかcakesさん…。

最後に、この日最も印象的だった横田さんの言葉を（要約）。

スマホ写真がもたらしてくれた恩恵、それは、カメラを意識させないこと。残したいと思ったときに残せることです。

僕が昔iPhone 4Sで撮った、祖父母が孫の顔を初めて見たときの写真は何物にも代えがたい1枚です。それは、スマホがあったから撮れた1枚です。

その1枚は横田さんのnoteで見ることができます。

そういえば自分もスマホ写真の素晴らしさを語ったばかりでした。

写真の勉強ができて、軽食が振る舞われて、最新スマートフォンで撮影体験ができて、なんて罪作りなセミナーなんだろう。横田さん、Googleの皆さん、そしてcakesの皆さん、ありがとうございました！