待ち遠しくなる社員旅行とは?あるデザインファームの答え
社員旅行がある会社は、今時少ないかもしれません。ネットで検索すると「社員旅行 時代遅れ」「社員旅行 断り方」と予測検索ワードが表示されます。しかし、tactoでは、明確に毎年冬に社員旅行に行くと決めてはいないものの、秋口になると「今年はあるの?」「どこに行く?」といった会話が生まれてきます。参加は強制ではないですし、ふんわりみんなが行きたいという雰囲気になったら行くという気軽な流れです。その背景には、社員旅行で過去に良い刺激を受けた経験から、新しい体験への期待が高まっていることも、実施の後押しとなっているのかもしれません。
メンバーのアイデアを参考にしながら制度や福利厚生を拡充し、より働きやすい環境づくりを目指しており、社員旅行の実施についても状況に応じて考えています。
そんな、ふんわり始まった社員旅行は過去4回実施。この記事では、今までを振り返りつつ、tactoにご興味のある方、社員旅行の企画担当の方のご参考になれば幸いです!
社員旅行の目的
社員旅行は、リフレッシュはもちろん、経営状況の振り返りや目標共有、チームビルディングを目的としています。
その上で、大切にしていることはtactoのPurpose(あるべき姿)として定めている「Unlock Another Angle.」を体現できるような旅行にすることです。
tactoのMPVをご説明するとMission(普遍的な使命)、Purpose(あるべき姿)、Value(行動指針)を定めています。
そのため、Purposeの「Unlock Another Angle.」に基づき、新たな気づき・体験を促すような旅行先を選定しています。具体的には、以下のポイントをふまえて企画しています。
インスピレーションを得られる宿泊先や体験型のイベント、学びの機会がある
小規模な組織のため、コミュニケーションをとりやすい一棟貸しの宿泊施設(かつ水回りや部屋がいくつか分かれている)
会議や作業ができるスペースとネット環境が整備されている
ボードゲームがしやすい大きめのテーブルがある(恒例行事なので。笑)
日程は休日が潰れないよう平日で調整する
スケジュールは詰めすぎず、個々の自由時間も大切にする
旅行先の紹介
2021年より社員旅行(2泊3日)を実施。
宿泊先は、こだわって選定していたので、素敵な場所ばかりです。
過去4回の宿泊先と企画内容をご紹介します!
2021年12月 山梨 - yl&Co.Hotel in Mt.Fuji
📍山梨県南都留郡/東京からバスで2時間半
元撮影スタジオ、どこを切り取っても絵になるホテル
◎おすすめポイント
すべての備品にこだわりがあり、スタッフさんのホスピタリティが溢れている
BBQや焚火、キッチン、プロジェクターの設備あり
森に囲まれた広大な敷地で開放的、自然の魅力に触れられる立地
食事(朝食・夕食)が美味しい
この旅行では、クリエイティブエクササイズを実施。流れは下記です。
(1)図の一部だけが与えられた状態の用紙を配布する
(2)それぞれが、自分なりのイメージを膨らませながら線を描き足して図をつくる
(3)完成した図をお互いに発表し合う
なかなか思いつかず手が止まってしまう人や、すらすらとストーリー仕立てに作り上げる人も。限られたものから自由に発想を広げ、つくりあげていくエクササイズは創造性が刺激されました。
同じ出発点からスタートしても、人によって解釈が異なり、様々な表現が生まれるという面白い体験で盛り上がりました!
なんといっても、元撮影スタジオならではのクリエイティブな内装や設備が、新鮮な刺激になりました。館内着やアメニティ、マットレス、照明などひとつひとつに機能性やデザイン性へのこだわりが感じられます。
後日談として、宿にあったダイソンのデスクライトを気に入り、会社に導入することに。新しいものに触れる機会があったことも良い経験です。
2022年5月 京都 - ノボル家&メグル家
📍京都市下京区/東京から新幹線で2時間
伝統の京町家をリノベーションした宿
◎おすすめポイント
京都の町家や長屋のリノベーションなどを手掛けている魚谷繁礼さんの建築作品(代表中島が友人の建築家さんからイチオシされた宿です)
ノボル家とメグル家は隣接しているので、2棟必要な場合は便利
庭園などがあり、日本建築の美意識であるわびさびを体感できる癒し空間
立地が京都駅から近く、観光で京都の文化に触れつつ宿泊できる
この旅行では、コンセンサスゲームと呼ばれる、チームメンバーとの合意形成を行いながら解決する「NASAゲーム」を実施。どのアイテムがあれば生存できるのか本気で考え、議論が白熱しました。
このゲームを通して、以下のような視点を身につけられたと感じます。
多様な視点の重要性(生存するには様々な視点を認め合い、組み合わせることで、より良い解決策を検討することが大切)
合意形成能力の向上(単に自分の意見を主張するだけでなく、他者の意見も傾聴し折り合いをつける)
制約下での創造性(制約の中で知恵を絞り、創造的な発想力が養われる)
この宇宙空間で生き残るには?という想像しにくい設定で、真剣に議論を重ね、チームの総力を結集する作業を体験できたことは、新たな気付きを得られる機会となりました。(NASAによる模範解答もあるので、理由が分かると勉強になりますよ!)
代表中島の友人で、宿をオススメしていただいた建築家・服部さんの事務所(Schenk Hattori)と隣接するイベントスペース(四条半)に見学に行かせていただきました。どちらも京都の町屋をリノベーションしたもので、光の入り方が心地よい空間でした。
食事は、京都祇園にあるジビエ料理専門店「Gibier MIYAMA」に行き、新しい味覚体験を。約30品のアラカルトメニューから気になったものを各々注文するのですが、猪や鹿、月の輪熊など普段味わえない料理もあるので、楽しみながら美味しくいただきました。(熊って美味しいんですね。)食の領域でこのような刺激を受けられたことは貴重な体験です。
2022年12月 群馬 - MOOSKA DE STUBEN
📍群馬県利根郡/東京から新幹線で1時間半
プライベートサウナ付きグランピング施設
◎おすすめポイント
良い景色を眺めながらプライベートサウナを楽しめる
サウナ棟、焚き火エリア・キッチンダイニング・コテージ棟に分かれており贅沢に空間を使用できる
プロジェクター、ホワイトボードの設備あり
この旅行では、“Unlock案”としてメンバーそれぞれが何をしたいのか発案し、多数決の結果、バギー体験&パラグライダー体験をすることに。
バギー体験(グランボレ)は、施設内のコースなので免許不要で乗れます!全長900mのコースで、急斜面の上り坂・下り坂やでこぼこ道や急カーブなどがあります。特に上り坂はスピードをある程度出さないと登り切れないので操縦のコツを掴むまでは難しかったですが、丁寧にレクチャーしてくださり、最終的には全員乗りこなしてブイブイ走行しました。
※写真が残っておらず、イメージはグランボレのInstagramを参照
バギーは一般的な移動手段とはかけ離れた乗り物のため、新しい体験に果敢に挑戦することで、好奇心が刺激される良い機会だったのではないかと思います。(パラグライダーもする予定でしたが、体力が残っておらず断念!)
サウナ好きの間で「MOOSKA DE STUBENは最高」と言われている噂は聞いていました。体験したところ、低温高湿度の薪火サウナで、熱くて息がしづらいということもなく快適!水風呂は外に設置されており、谷川岳を眺めながら気持ちの良い外気浴を堪能できます。水着・タオル・ポンチョ・サウナハットの備品が用意されているので、準備物が不要な点も良かったです。自然の中に身を置くことで、新鮮な気分転換ができました。
2023年12月 山梨 - hotel norm. air
📍山梨県河口湖/東京から電車・バスで2時間半
オープンバルコニーから河口湖を眺められるホテル
◎おすすめポイント
バルコニーから河口湖を眺められる
館内のアートを楽しめる(定期的に入れ替えがあるようです)
サウナ、焚火、BBQ、キッチン、ビールサーバー、プロジェクターの設備あり
食事(朝食・夕食)が美味しい
この旅行では、ストレングスファインダーのワークショップを実施。事前にメンバーにはストレングスファインダーを受検してもらい、講師の齋藤さま(株式会社といろ)は当日オンラインで参加いただきました。
それぞれの資質を相互理解し、補いあえる関係性を構築する。また、資質を理解した上でメンバーの能力が最大限生かせるマネジメントをすることが目的です。
ワークショップを通して、なんとなく分かっていたようなメンバーの特性が言語化され、自分を深く知るきっかけにもなり、充実した時間でした!視野の拡大と価値観の共有に大きく寄与した取り組みだったと感じています。
アクティビティとしてワカサギ釣り(奥河口湖マリン)へ。
ひとりあたり5~10匹ほどしか釣れず。釣りって難しいですね。最後にスタッフの方が「ぜひ夜ごはんに」と約100匹のワカサギをプレゼントしてくださり、天ぷらにしていただきました!
最後に
過去4回分を振り返ってみましたが、いかがだったでしょうか?
tactoの雰囲気が伝わったり、社員旅行の企画担当の方に役立ったりすると良いなと思います。時代遅れと見なされがちな社員旅行ではありますが、tactoではその実施にとどまらず、振り返りを重ねてバージョンアップを図っていく考えです。(細かい点で、あーすれば良かったなぁ、と思うこと色々あります…)
もちろん、目的に沿ってPurposeを体現する旅行を企画することも大切ですが、前提として良い記憶として残ることがより大切です。この記事を執筆するにあたり、メンバーからの感想を集めると、それぞれの視点で心に残る体験として印象付けられているようで安心しました。良い経験が残せたからこそ、Purposeが会社に根付き、発展していく土台となるのかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!