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英文を見れば「なんとなくわかる」から脱するための視点

よく英文は返り読みをせずに左から右へ一方通行で読み、日本語に直さずに理解すべきと言われます。聞く際にはそもそも返り聞きは出来ません。そもそも学習を始めたばかりの頃は英文を読んでも一回では意味が取れず、一文読んで何となく使用されている単語を把握した後に「さて、それでは意味を考えるか」となってしまいがちです。しかし、英文を意味的な塊ごとに順に処理していく練習を積んだりすると次第に返り読みをしなくても一回で意味がとれるようになってくるわけですが、ここでも自分が雰囲気で読んでいないか注意が必要です。例えば、
We've been waiting for him to come for 30 minutes.
という英文を読んだとき、We, waiting, him, come, 30 minutesの単語を順に拾えば文法事項をことさら意識しなくても意味は想像出来てそれが大体当たってしまいます。本当はそれだけでなく
wait for 人・物 to do
の形が見えているかが大切で、そこまで捉えきれていないと「見れば意味は何となくわかるけど、自分からはこの表現が作れない」という状況に陥ります。

下に貼ってある動画では上述のこと以外にも前から後ろに英文を一方向で処理していく際に、どんな考え方がその下地にあるかを説明しているのですが、その中からもう一つトピックをご紹介すると、
He made…
と出だしが来たら後ろにどんな形が続くことが考えられるでしょうか? makeは1から5までの全文型をとることが出来る動詞です。ですから可能性はかなり広いのですが、私は「まあ、おそらく
He made cheesecake. 第3文型
の形か、
He made me happy. 第5文型
の形が来るのでは」と予想します。次に
He made me…
と来たら、流石にこれは第3文型ではないであろう、と。きっと
He made me happy. 第5文型
または、
He made me dinner. 第4文型
の形が来るのではと考えます。英文を読む・聞くたびにいちいち数秒立ち止まって先を予想するわけではないですが知識と経験でほぼ無意識的にこのような考えが走ることが英文の処理を楽にしていると思います。リスニングの際にもこういった経験による無意識の予測があるから聞けているという側面があります。母語である日本語でもまったく予想外、文脈外のことを言われると何を言われたのか咄嗟にはわからないということは少なくありません。

こちらの動画では英文を左から右に順々に読む・聞くときのこのような考え方を解説しています。お時間ある方はご覧いただければと。

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