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デザインは外見と感覚じゃない。

タイトルは、スティーブ・ジョブズがマッキントッシュを開発している時に発言した言葉です。

「外見と感覚だけじゃないんだ。デザインは、ものの働きなんだよ。」

デザインは、外見を整えるものといったイメージを持って人もいるかもしれません。

当時はその意識が強く、デザインはお化粧と考える人も多かったのです。

そんな中ユーザーの使い心地を最大限に考えたMacやiPhoneが発売されたのは、スティーブ・ジョブズやジョニーアイブがいたからでしょう。

ジョブズは、美術・デザインの教育を受けていませんでしたがデザインを理解していました。世界最高峰の工業デザイナージョニーアイブとも話がよくあった。

美術やデザインの高等教育を小さい頃から受けてきて、デザインの天才と言われたジョニーアイブとデザインの意見を言い合えるジョブズはやっぱりすごいなぁと思いました。

そんなジョニーアイブの半生を描いた本、ジョナサンアイブを最近読んだのですが。

「アップルのデザインがどのように生まれたのか。」
「ジョニーアイブがデザインを生み出す時、どのように考えているのか。」
など面白い内容だったのでおすすめしておきます。

例えば、ジョニーが受けてきたデザイン教育の授業内容も載っています。

デザイナーのものの見方を叩き込まれる授業では、
球体、立方体、四面体、円錐といった単純な形状を使って2種類の部屋をデザインする。
・片方は、
「招かれた人が帰りたくなくなるような部屋。」
・もう片方は
「寄りつきにくく、すぐ帰りたくなるような部屋。」

などの授業内容も載っているので、そんな感じの授業を受けてきたのかと参考にもなります。

新しいものを生み出す時に、デザインストーリーを必ず考えていること。

「工業デザイナーは、モノをデザインするんじゃない。ユーザーが対象をどう受け止めるかをデザインする。」
などジョニーアイブの名言や深い考えを知ることもできます。

アップルがどうやってデザインをメインにして商品を作っていったのか、当時はエンジニアメインでパソコンなどの商品を作っていくのが当たり前でした。

デザインはユーザーの使い心地などより、装飾がメインとして扱われていて製品開発の最後にしか関われない仕事でした。

iPhoneが生まれる前と後の世界ではデザインの立場が全く変わってきています。

当時のアップルのエンジニアが言った、
『エンジニアはだいたい今可能なことしか考えないの。だけど工業デザイナーは、明日や未来になにができるかを思い描くのよ。」
と言った言葉も印象に残っています。

デザインという職業が出てきてまだ100年ちょっとです。

最近ようやくどういった職業なのかも理解されるようになってきました。

もともと美術から派生したものなので、装飾と捉える人が多いのも仕方がないとは思いますが、デザイナーがデザインの歴史や役割を理解できていないのは問題です。

まだデザイナーになりたての人、これからデザイナーを目指す人にはおすすめの1冊なんで、ぜひ読んでみてくださいね。

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ジョナサン・アイブ

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