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秋彼岸(後編)〜父と玉子焼


9月23日投稿記事「秋彼岸(前編)」では、妹がたまご焼(明石焼)を手土産に、施設の父見舞いに来ました、というところまで書きました。

そして末尾に「つづく(予定)」と宣言しましたので、ちょっと間延びしてしまいましたが、その後について書きます。

父は施設に入っています。介護と医療のサービス付きの老人ホームです。

もう高齢のため体のあちこちが傷んできていますので、急に体調が悪くなることがあります。今回も血中酸素の低下が見られるということで在宅酸素療法を措置してもらいました。それでだいぶよくなっていたのですが、妹(父の長女)が、久方ぶりに様子を見に来たというわけです。

妹と私、私の妻の3人で施設を訪ねました。施設での父面会のことは割愛します。父は普通に、いや、めずらしくも大人しかったです。いつもは口論の一つや二つ…(笑)

施設を出た妹を誘ってお茶しました。駅前においしいケーキ屋さんがあるんですよ。私はよくは知りませんが、妻が友達と行ってるみたいです。(おいこら!)

ケーキを選んだあと、お店の二階でお茶しました。

これは私のケーキです。いちじくがのってました。いちじく、今、シーズンですからね。
のみものはホットです。

妹とはあれやこれや、たくさん話しました。

うんうん。ケーキ、うまいのう!

  「妹と食べるタルトのいちじくよ」

思えばがん再燃をきっかけにお酒をやめて二年ぐらいになります。ホルモン治療しているので、嗜好が変化してきたみたいです。

妹はたまご焼(明石焼)を手土産に持ってきてくれました。
施設の父には、たまご焼に入ってるタコ粒がでっかいので、それ取り除いて食べさせましたが、それとは別に我が家にも三個(箱)もらいました。ビニル袋に入っただし付きです。

妹を駅まで送り、もらったたまご焼抱えて、われわれも帰宅しました。

秋の宵。さあ…食べよ。たまご焼はケーキとは別腹ですから(笑)

 「たまご焼てふ明石土産を秋の宵」

たまご焼はレンチンになりますが、明石で買った本場もんです。温め直せば、熱トロ、タコはシコシコ。のはず。

私にとっては、涙ちょちょぎれる嬉しさでした。なにせ18まで、郷里であるそのへんをうろうろしてましたから。よく食べてましたから。

このブログは、父のことはおいといて(←無情)、要は「たまご焼おいしい!」。それだけ言いたいので書きました。

感情表現が平板になった父ですが、彼もきっと美味しかったことだと思います。

なお、たまご焼は、箸でつまんでだしに浸して食べるんですよ。(だしはガス火で温めました。)

野に咲く真っ赤な彼岸花見て、父面会し、ケーキ食って、たまご焼に涙した秋彼岸の一日でした。


おしまい