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特別史跡 本薬師寺跡を訪ねて

奈良市にある薬師寺は、1300年前から残る国宝の東塔で有名です。

この東塔の大修理が2009年からおこなわれておりましたが、このたび完成し、2023年4月から一般公開が始まったようです。


これにより、先に再建された西塔、金堂などを含め、主要堂塔がおおよそ復興されたとのこと。


そのような薬師寺に初めて見に行った子が、帰ってきて、たいそう感動したと言う。拝観に1600円、駐車場に500円かかるが、ぜひ、と私にも勧めるのでした。


私が薬師寺に行ったのはいつだったか。たぶん伽藍復興前。


今、子の話を聞けば、むろんピカピカの薬師寺を再訪したい気になりますが、その一方で、ふと、飛鳥にある本薬師寺(もとやくしじ)のことを思うのです。



飛鳥の本薬師寺は、天武天皇が発願し、文武天皇の頃に伽藍完成。平城遷都(710年)に伴い奈良に移転したんですね。それが奈良にある今の薬師寺。


廃都・飛鳥の本薬師寺は、平安時代まで伽藍が存在し、その後廃寺となりました。



華やかに、且つ厳かに、きっと営まれたであろう奈良の薬師寺東塔の落慶法要。その東塔を見たいと思いつつも、誘われるように飛鳥の本薬師寺跡を訪ねたのでした。


その廃寺跡には、今は礎石残るのみ。





















これが東塔趾です。



飛鳥の早苗田を越えて来る風が、東塔跡の巨樹の枝葉をゆったりと揺らしておりました。



さあ、これで、奈良の薬師寺に行けそうに思います。



(本薬師寺写真撮影:2023.7.2)



おしまい