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大畑才蔵さん(2)~小田井堰編~


近畿地方は梅雨入り(5月29日)しました。
いよいよ雨の季節、水の季節です。

まさに天より降る水=降水の恵みと畏れを身近に感じる6月です。

さて、このまえ、土木技術の先駆者・大畑才蔵さんのお墓にお参りしてきました。(5月4日投稿「大畑才蔵さん①~学文路編~」)

今回は、300年以上前にその大畑才蔵さんがリーダーシップを発揮して造った小田井堰の「今」をご紹介します。

ではさっそく、永く水の恵みを受取る最前線で活躍し、今も現役の、「世界かんがい施設遺産登録」された小田井堰を見てみましょう。


[まずは紀の川左岸より見る]

紀の川は、大台ヶ原を水源とし流域の水を集めて紀伊水道に下る一級河川です。全長は135km。

小田井堰の所在地:和歌山県橋本市

小田井堰の長さは221m

小田井堰は紀の川を堰上げて農業用水を取る施設です。

奥の山稜は紀泉山脈
固定堰(手前)と可動堰(奥)


[ここから紀の川右岸より見る]

こうして見ると紀の川はでっかいのう!
手前に魚の道(魚道)が見えますが遡上できてるかな
この日はあまり水量多くありませんでした

用水の取り入れ口。まだ本格取水してないようです。

用水路は末端まで全長28kmある

小田井改築記念碑が2基建っていました。
大正15年
昭和33年

紀の川右岸の管理所敷地内の記念碑


小田井堰(用水路)は平成29年10月、世界かんがい施設遺産に登録され、全国疏水百選にも選定されているという。

300年以上前に造られた小田井堰と用水路の図


こうして300年以上前に造られた小田井堰の勇姿を見てきました。

大畑才蔵さんのお墓は飄々と風に吹かれ、その施設遺産は脈々と現代に受け継がれていました。

次は小田井用水路を探訪しようと思います。

(撮影日:2023.5.15)

2023.5.31