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【日記】無臭時代


匂いを嗅ぐことが痴漢の一形態であるという言説が出てきているらしい。

この記事を読むと、今回の人は匂いを嗅ぎたい+できたら触りたいという下心もあったそうなので一切擁護できないのだが。

程度にもよるけれど、確かに至近距離で好きでもない奴にクンカクンカされたら不愉快だろう。


他人の匂いを嗅ぐことの本質的な是非はどうあれ、こういう言説が広がることによって人々の認識には変化が生じる。

元々「気持ちの悪い行為」くらいの認識だったものが「ほぼ犯罪」の域まで一気に引き上げられた感じだ。


いわゆる痴漢とされる行為には対称性がある気がしている。


他人の身体を触るのは痴漢。

自分の身体を触らせるのも痴漢。

他人の裸を見るのは痴漢、

自分の裸を見せるのも痴漢。

他人の下着を盗むのは痴漢。

自分の下着を送り付けるのも痴漢。


であれば、

「他人の匂いを嗅ぐこと」が痴漢の時、

「自分の匂いを嗅がせること」も痴漢たりうるのではないか。

香水をはじめ、他者に匂いを嗅がせることを企図したプロダクトは世の中に溢れている。


また、痴漢とは違う文脈だが、すでにスメルハラスメントという概念は広く周知されている。

あれはケアしてない体臭が良くないって話がメインではあるが、香水のつけすぎもスメハラに該当するらしい。


この「匂いを嗅ぐのは痴漢」「香水のつけすぎはスメハラ」という潮流が合体した結果、


「香水をつけるのは破廉恥な行為」くらいまで行きかねないんじゃなかろうか。


…ほんとにこんなこと言う奴出てきたらそいつの方が変態臭いな。

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