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【日記】僕の「君のクイズ」ウォッチ


『ニュースオモコロウォッチ』毎週楽しみに聴いてます。

オモコロの永田さん、恐山さん、原宿さんがいろんなニュースを独自の視点で斬るという企画なのですが、

↑今週の回↑で原宿さんがオススメの本のお話をされてまして。


その名も「君のクイズ」

生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになり――。

あらすじからしてもう面白そう。


僕は割とクイズ好きで、テレビやYouTubeのクイズ企画見たりするんですけど、

ごくたまに出題前正解見るんですよね。


以前『東◯王』の高校生大会で、出題前の

Q.この生物の名前を答えなさい

という前置きの段階で、画像が出てないのに正解した選手がいました。

具体的なことは覚えてないのですが、当時発見されて話題になっていた生物らしく、
『今このクイズを出題するならそれが答えになるだろう』という推測だそうで。

正解が『生物』に限られているというヒントはあれど、素人にはできない芸当ですよね。


あとクイズからは少し外れますけど、

メンタリストのDaiGoさんが弟の松丸さんから謎解きを出題された時、

「解き方は分からないけど、君の性格的に正解は『ダイゴ』だろう」

と、お得意のメンタリズムで看破したエピソードがありました。


こんな風に、周辺情報が分かれば解答の推測も可能か…?


というわけで、

買ってきました『君のクイズ』。


紙の小説買うなんて何年振りだろうなぁ。


…あ、ちょっと待って。

本の手触りに違和感…と思ったら、これ以前ゆる言語学ラジオの水野さんが言ってた『天アンカット』ってやつじゃないか!!


実物は初めて見たなぁ…気になる方はぜひ手に取ってみてね。


それでは読んでみたいと思います!楽しみ!!


※以下ネタバレを含む感想になります。未読の方はご注意!!



『君のクイズ』ネタバレあり感想



読み終えて、まず困りました。

結論から言ってしまえば、素晴らしい作品だったのは間違いないんですよ。


ただ、僕がそう感じた理由は単純にストーリーが面白かったとかそういうことではなく。(面白くなかったって意味じゃないですよ!)


自分の個人的経験が内容とオーバーラップすることがあってテンションが上がってしまいまして。


だから、僕が感じたことをそのまんま書いても他の人が読んで面白い感想にならないと思うんですけど。

当の僕本人はめちゃくちゃ興奮しているので、全部書き残しておきますね。


まず、作中序盤に出てくるクイズの答えが『迦陵頻伽』なんですけど、

以前オモコロチャンネルの↓「ドラえもん映画の新作を予想しよう!」↓の回で


恐山さんが出した案が

「映画ドラえもん のび太と『迦陵頻伽』の呼び声」

だったんですよ。


この文字列見た瞬間鳥肌立ちましたよ。スラムドッグミリオネアじゃん。

この動画見た時は「人生で二度と『迦陵頻伽』なんて単語目にすることはないだろうな…」と思ってたので。

このスラムドッグミリオネア現象の原体験が、三島にとっての『アンナ・カレーニナ』なわけですね。


「あ!それ知ってる!!」って感覚。


さらに物語中盤、

登場人物の本庄絆が『日和山』が正解となる問題を『天保山』と誤答するシーンがあるんですが…

僕が好きでよく見ているプロダクション体育館というグループ。


彼らが↓クイズ王企画↓をやった時に、


3問目でメンバーのノクスくんが同じ『天保山』という誤答をしているんですよ。

当時はなんでノクスくんが日本で一番低い山を天保山だと思ったのか理由が分からなかったけれど、

今になって全く無関係の小説からその理由が明かされるとは…!

(もともとは天保山が日本一低い山だったものの、仙台にある日和山が東日本大震災による地盤地下で低くなったことでその座を奪われたそうです。)


こんな具合に、自分がこれまでの人生で何気なく触れてきた情報がクイズという形で伏線回収される瞬間が本当に気持ちいいんですよね。


思えば、この本を手に取った時に「これは天アンカットだ」と記憶を辿って気付けたこともクイズに正解できたのと同じようなもので。

僕にこの知識がなかったら、

「こんなガタガタした不良品を買わされたなんて」とムダに憤慨して損した気分になってしまっていたかも。


人生の中でいろんな知識を取り入れて、未知なるモノにぶつかる度にそれらの知識を統合して立ち向かっていく。

いつ何時、どんな知識が必要とされるか分からない。

ムダに思えるような知識でも、急に引っ張り出して使わなきゃいけないシチュエーションも有り得るわけで。


クイズというのは、そんな営みの縮図なのかもしれない。

「クイズとは人生である」

物語の最後に三島が出した解答です。


ならば、タイトルである『君のクイズ』とは、

すなわちこの本を読む『僕の人生』である。


僕はこれからの人生に、どんな知識を使ってどう解答していくのだろうか。


三島のように実直に。

あるいは本庄のように計算高く。


いずれにしても、知識を得ることを楽しみながら生きていきたいですね。


おしまいっ!(眠い)

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