自己受容
遠く滲む陽炎に
たたずむ一匹の蛇がいて
約束を違えた私に向かって
僅かにうなずく影を見た
私が蛇に近づくと
よくぞ帰ってくれました
長い間お待ちしておりましたよと言う
許してくれるのかと私が問うと
許すも何も
あなたは良くやりましたよと言った
生きるとはそういうことなのだそうな
許すも何もないのだそうな
私は膝をついて泣いた
蛇は女神に姿を変えて
光の中に透けて消えた
私はついに私を許し
やっと私を受け入れた
title: Self-acceptance
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