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30年前に出した本

まずは見出し画像をご覧ください。
これはワタシが、今から30年前に出版していただいた唯一の本です。

今回この、#私の作品紹介というお題を見つけて、「そういえば…」と思い出したヤツ。
この本の出版経路を書くと長くなるので省きますが、単にラッキーの積み重ねだけで出せた本であるのは否めません。
だって作者(ワタシ)は実績皆無のド素人、しかも手描きの旅行記ですよ?
持ち込んだワタシもワタシだけど、OK出した方もかなりレアでしょう。

もちろんその後仕事に繋がるわけもなく、なんとなくきまり悪さもあって、ワタシの中では黒歴史のごとく封印した過去だったのでした。
なので今回勇気を出して、出版以来初めてじっくり読み返してみたのです。
自分の本なのに、ビビりながらおそるおそるページをめくってみると…。
あら、思ったより頑張ってたんだ、ワタシ?
あろうことか30年前の自分の作品に、ものすごく元気づけられたのですよ。

本自体は手作り感満載で(それを狙った編集だったはず)、イラストも文章もつたなさ全開。
手描きスケッチにコツコツ手を加えた程度の構成で、普通なら商業出版できるレベルではないと思います。
けれど。
とても丁寧に真摯にそしてしぶとくBALIの人々の食べ物を観察し、それを飾らず自分流に表現していた若き日のワタシ。
ええええ⁈
ワタシったら、こんなに真面目に取り組んでいたなんて!

ネットもなく情報はガイドブックだけ、おまけに写真を撮ることすら全くしませんでした。
だからひなが一日観察して描くしか方法がなかっとはいえ、よくもまあ2ヶ月間飽きもせず続けていたな、ワタシ。
また当時から、お菓子への興味がハンパなかった事も再認識しました。
本の構成が明らかにお菓子関係に偏っているのですから。
特にこの表紙。
焼き菓子ばかりを配置したレイアウトは、装丁の方の案だったのですが、はっきり言って今も同じパターンで描いてたりしてる。
やはり原点は間違いなくここでしたね。

それにしても思いがけず過去の自分と向き合えて本当によかった。
もうこうなったら、今ここに至るまでの過去作を全部出しちゃおうと決意しました。
ワタシの場合、作品というよりほぼスケッチですけど。

そして改めてお礼を。
『株式会社めこん』の桑原さん、たぶんお忘れでしょうが、その節は大変お世話になりました。
まだお元気で出版社も継続なさっていると、某ブログで知りました。
ワタシも形は違えど、再び本を作るべく奮闘中です。
30年前のあの本が、今に繋がるきっかけだったと思います。
本当にありがとうございました。

表紙別バージョン
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