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出川さんの話す英語、出川イングリッシュが外国人に通じるのはなぜなのか?

年末年始に深センと上海に行ってきました

深センは若い人中心の街です。カフェ、空港などで高校生のような若い女性が多く働いており驚きました。とくに老街は渋谷のような若者が集まるお洒落な街になっています。現金を使用することができないという意味でのキャッシュレス化が中国はとても進んでいます。社会全体が若者中心でデジタル化をどんどん進めています。
深センの気候は、年中20度前後で、カリフォルニアのように過ごしやすい気候です。そして中国はとても静かです。東南アジアあるあるのモーターバイクや工事現場の騒音がありません。にわとりも鳴いてません。
ITエンジニアのような頭を使う仕事にはとても良い環境だと思います。

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よく話題になる、中国の監視カメラですが、外国人旅行者の私にはとても安心感がありました。警官も街中を歩いており、旅行者には心強いです。海外では軽犯罪に巻き込まれる確率が高いです。先日、カンボジアに旅行に行ったときに財布からお金を抜き取られてとても悲しい気持ちになりました。お金を取られたことよりも、カンボジア人全員を信用できなくなってしまった自分の気持ちにショックを受けました。軽犯罪は金銭的ではなく精神的なダメージがとても大きいです。

Alipay Tour pass

旅行者もAlipayを使用できるようになりました。パスポート情報を登録し身元確認が済むと約1日ほどでアクティベートされます。

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手数料として5%チャージされます。財布はホテルの金庫にしまい、外出では持ち歩きませんでした。万一のために100元札を1枚スマフォのケースに挟んでおきました。持ち物をスマフォだけにすることで、所持品への意識を集中でき、うっかり置き忘れる確率が少なくなります。

出川さんの英語が聞き取りやすい理由

日本人の英語が通じないのは、声が小さすぎて外国人には聞こえないからです。母音をベースにした日本語は声が小さくても伝わります。一方で、英語は子音をベースにした言語のため、息が漏れ出るくらい強く発声する必要があります。中国語のそり舌音は、息を舌に強くぶつけてこもった音を出します。英語も中国語も息を強く吐き出すと通じやすくなります。

小学校では出川イングリッシュを教えた方がよっぽどマシ

出川さんの英語ははちゃめちゃですが、芸人特有の声を張った話し方です。息遣いが荒く外国人には聞き取りやすい発声です。少し驚いたのは、出川さんのSkyの発音が、息が漏れていたことです。日本人は息を漏らしながら話せませんが、出川さんは自然にできていたので外国人にはわかりやすいのです。

英語も中国語も大きな声で話すと伝わりやすい

『こぉらっ!』とゆっくり怒ることはできない

英会話学校で外国人の先生に、『もっと早く話しなさい!』と注意されたことはありませんか?私は何度もあります。日本人の感覚だと、ゆっくり丁寧に話した方が伝わるのでは?と思いますが実は逆なのです。
『こおーーーらあーーーっ!』とゆっくり怒ってみてください。長くゆっくり発音すると母音の部分(お、あ)が強調されます。逆に、早口で短く『くぉらっ!』と怒ってみましょう。息が爆発するようにもれ、KとRの子音が強く出ませんでしたか?
早口で話すと息が漏れ、鋭い音になるため子音が強調されます。逆にゆっくり話すと息が失速するので母音が強調されてしまう。それで外国人はもっと早く話せと指摘するのです。

英語も中国語も早口で話した方が伝わりやすい

中国人の英語が聞き取りやすい理由

日本語と同じで母音をベースにしたカタカナ英語発音だからです。アメリカ人の英語は子音をベースにした発音で母音をほとんど発音しません。そのため、日本人にはアメリカ人よりもアジア系の英語の方が聞き取りやすいです。子音の音は息を強く吐き出し、舌、歯、唇で息の流れをブロックすることで音を奏でます。

中国人の話す英語もカタカナ英語のように母音が強い

中国人のChikenの発音は、『チーキェン』とチーを第一声で強く発音します。Kichinは、『キーチェン』となります。一方で、アメリカ人は『CHkn』と子音だけで発音します。日本人は『ち き ん』と母音3つで発音します。
アジア系の言語は母音をベースにしているため、カタカナ風の英語発音になります。したがって慣れれば聞き取りやすいのです。アメリカ人でも喧嘩のようなエキサイトしたとき、ニュース番組、演説などでは母音を強く出します。TOEICなどの試験の英語も母音が強いので聞き取りが容易です。

中国人は子音と母音を分けて発音している

中国語は子音もしっかりと発音します。子音と母音の両方をしっかりと分けて発音します。日本人は子音を単独で発音するという技ができません。
Motherの発音は、子音のMを唇をギュッと力を入れて閉じた状態で、『ムアザー』のように発音します。中国語でも、母 (māma)『ムアーマ』と発音します。
日本人は、『マザー』と、子音と母音を同時に発音します。そのため外国人には『アザー』のように子音が欠落して聞こえてしまいます。

李姉妹の説明で子音と母音を分離して発音しているのがよくわかります。


中国は中国語を学ぶのに最高の環境である

中国のLCCを利用すれば上海に2万円、2時間半で行けます。
中国にはほぼ中国人しか住んでいないので中国語を学ぶのに最適な環境にあります。そんなの当たり前?実は、アメリカは英語を学ぶのに最高の環境と言うわけではありません。なぜならアメリカにはアジア、南米、ヨーロッパなど移民のアメリカ人がたくさん住んでいます。英語が話せない人もたくさんいますし、英語のアクセントもバラバラです。フロリダの金持ちの白人の家にホームスティするとか、アメリカ人の恋人や友人ができれば別ですが、長期旅行や短期の語学留学ではほとんど英語は上達しません

ほとんどの中国人は英語が話せない

台湾にいくとカフェやレストランの店員は英語が話せる人が多いです。せっかく中国語で話しかけても、英語で答えられてガッカリすることがあります。皆さんも、外人が一生懸命に日本語で話しかけてきたときは日本語で答えてあげましょう。おもてなしで英語で答えるのは実は余計なお世話なのです。中国では英語に逃げることができません。中国人は距離がとても近く、初対面でもズバズバきます。こっちが中国語ができなくても中国語でしつこく話しかけてきます。服屋の店員などもめちゃ話しかけてきます。友達がいなくても、中国語を話す機会は結構あります

エンジニアからみても中国のITがすごいわけ

私はITエンジニアです。機械学習、GCP、Firebase、Python、ReactJS、Go、Flutterなどフルスタックでやってます。日本ではほとんど知られていませんが、Flutterはアリババがいち早く採用していることで海外では爆発的な人気になっています。

ITエンジニアの私から見て中国の凄さは、民間レベルではアメリカと仲良くやっていることです。日本企業は英語の壁もあり、アメリカとの絡みがほとんどありません。

米中関係は政治的にはトランプの影響があり冷戦状態です。人工知能などの最先端技術が盗まれないように、シリコンバレーから中国人エンジニアを排除する傾向にあります。

しかし、IT業界は昔からとてもリベラルです。インターネットには国境がありません。誤解があるようですが、中国のファイアーウォールはYouTubeやFacebookなど、一部の政治的に都合の悪いサイトだけをブロックしています。技術的なドキュメントには結構アクセスできます。また、VPNを使用すればYouTubeやGoogle検索にアクセスも可能です。深センのホテルのWiFiからYouTubeを見ることもできました。
アメリカのIT企業では多くの中国人が働いています。すでに退職しましたが中国人女性(アメリカ国籍)のフェイフェイ・リーはGoogleの人工知能のチーフエンジニアとして最近まで活躍していました。今は伝説のプログラマージェフ・ディーンがよく顔を出しますが笑
イーロンマスクも今年、中国でのテスラの生産を開始しました。民間レベルでは中国とアメリカは協力してやっています。ジャックマーとイーロンマスクの対談など見ものです。こんなこと日本企業のトップできるのは孫さんぐらいでしょうか?

多くの日本の大企業は黒字にもかかわらず、リストラを進めています。AIなどのデジタル化、グローバル化が急速に進んでおり、これに対応できないオールド世代を見捨て、若い世代に経営資源を投資するためです。
残念ながら日本はIT後進国になりました。これからは、英語と中国語を話し、アメリカと中国の最先端技術をキャッチアップできる人材がこれから必要とされるでしょう。


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