R01.08.04 ツエーゲン金沢vs栃木SC レビュー? ヤンツー考察第ニ章

栃木SCと言えばやはり2016シーズンの入れ替え戦の印象が強い。J3の2位だった栃木とJ2の21位の金沢は第1戦の栃木ホーム戦で0-1で金沢が勝利し運命の2戦目となる試合を富山県総合運動公園陸上競技場に見に行った。本来のホームである西部緑地のスタジアム改修による措置であった。私といえば、前日大阪にて中邑真輔の凱旋試合を観戦して、翌朝車で富山県総まで移動するというプロレス→サッカーのはしごをした思い出深い試合だ。早朝から高速道路を飛ばし試合開始時刻には県総に到着したのだが、駐車場に全く入ることが出来ず、スタジアムに入れたのは試合開始30分を過ぎていた。席に座ってすぐ中美くんがPKを決めて歓喜に酔った。その後もディフェンスが危なげなく栃木の攻撃の芽を摘み取っていた。まるで2015年シーズンの躍進を思い出したかのように。後半に中美くんがもう1点決めて盤石の残留決定。森下前監督の最後の指揮ということもあり祝福ムード。富山でなんとも金沢ノスタルジーを充分すぎるほど味わった1日であった。その頃の金沢を知る選手は作田・廣井・金子の3人しか残っていない。時の移り変わりは早く、選手達の環境はめまぐるしく変化する。対していた栃木は、さぞ悔しい思いをして帰った事だったろう。僕は席から栃木の選手・サポーターの意気消沈した姿を見て素直に喜べなかった。しかし、クラブの歴史はそういう浮き沈みを繰り返しながら作られていく。翌年、栃木はJ2にステップアップしてきた。その時の原動力となった西谷和希くんが10番を背負ってプレーしているのは何とも喜ばしい限り。双子の兄・優希くんも昨年から加入してツインズで地元栃木の顔となっている。今年は開幕戦・栃木ホームでいきなり対峙し0-0のスコアレスドロー。金沢が終始押し込んでいた印象だが簡単に今回も同じ展開に持ち込めるとは思えない。20位に甘んじている栃木だが、前節東京V相手にクリーンシートを達成し、守備の立て直しをしてきた。フィニッシュに難のある金沢にとっては簡単な相手ではない。

スタメン

金沢は白井神さまと廣井くんが戻ってきて定位置に。そして山根→杉浦。水戸戦以来約1ケ月ぶりのメンバー入り&スタメン。ちなみにサブに入っていた清原くんも水戸戦以来のベンチ入り。同じくサブの小松くんは東京V戦以来のメンバー入りである。twitterでも言ったが「我が軍の辞書にターンオーバーという文字は無い」もしあったとしたら、せめて出続けている選手を途中交代でもさせているはず。

対する栃木は前節から2人変更。大崎→西谷弟と三宅→川田拳。西谷和希くんは前々節の柏戦でスタメンだった。途中交代も考えると金沢よりは体力面を考慮している。(すいません、色が京都のままだ 泣)

いつもと違ってゴメンなさい ~だって、将軍激おこだもの~

さて、今回はいつもの前半から試合を追っていく分析の仕方ではなく、いきなりステーキ・・・いや、いきなりヤンツーの試合後のコメントからご覧下さい。(J’sGOALより)

柳下監督「勝点2を失ったゲーム、勝点3を取らないといけないゲーム。ほぼ同じようなミスを繰り返している。練習はしているけれども、なぜミスするのかというのを気づかないと直らないでしょう。クロスも、練習でもクロスが上がらない選手はゲームでもやっぱり上がらないし、練習でもシュートが入らない人はゲームでもやっぱり入らない。練習では一つひとつ言うけれども、気づいていないのか、まだまだ修正し切れていない。やり続けていくしかない。できる人がいたらその人が出れば点数を取れると思うけど。練習します。」

奥歯に何か挟まったような言い方。僕は思いました。できる人がいたら。今の将軍の頭の中にはできる人がいないということなのだなと。それは今回メンバー外になった永遠くんも同じかと。4試合で3点取った永遠くんならサブに入っていてもおかしくないはず。

記者:杉浦 恭平、清原 翔平、小松 蓮など、久しぶりに出た選手について。
柳下監督「いま言ったのと同じで、なぜゲームに絡んでいなかったのかを気づかないといけない。ずっと同じだったらずっとゲームには絡めないでしょう。今日の場合は連続で3試合目、コンディションの悪い選手もいたので入ってこられたけど、トレーニングで変わってきているかと言うと、変わってきているようには見えない。そこは気づいてほしい。」

将軍なりのターンオーバーの考え?(まじかよ)それは置いといて、その3人は今まで1ヶ月ほど試合に絡んではいなかった。ですが、試合に出ている選手にもその兆候はあるようです。将軍の中では。

柳下監督「失点したところはたまたまカウンターでああなってしまったけれど、何が起こるか分からないので、2点以上取らないと勝点3は取れないということ。ずっと言っているけど、2点、3点。取るチャンスがなかったらもっとコンビネーションとかトレーニングをしなきゃいけないけど、GKと1対1の場面を作れている。それで入らないならGKと2対1を作るということになる。」(後半抜粋)

ちなみにヤンツー考察第一章として上のリンクも読んでいただければ有り難いです。結構似たようなコメントを残しているかもしれません。そういう意味で我が将軍は信念は貫いています。

こういうことか?

失点をしないというのはかなり難しい。金沢のカウンターというのは諸刃の剣だ。少ない手数で相手ゴール前まで侵入していく訳だが、2人、3人で決めきれるというのは稀で、やはりボールに結果的に絡まなくても5,6人は相手ゴール前に移動していることになる。今回の失点もまさにそういうカウンターの欠点を突かれたようなものだろう。余談かも知れないが、その失点シーンの直前の金沢のチャンスがこちら。

これをしているようならよっぽどコースを際どく狙わない限りは得点は獲れない。せっかく良い形を作れているのだが、キーパーとしては準備万端。加藤くんもフェイントやキーパーに対する駆け引きなど一切していない。ここは左にもう少しドリブルしてキーパーを引き付けて垣田くんにパスするのがベターなのでは。(加藤くんだけに限った話では無いというのは皆さん解ると思うが)失点は攻めている結果、隙が出来てしまうので仕方ない部分はあるが、この試合でシュート10本、コーナーキック9本で1点。この場面のようなシュートを放っていてもなかなか得点には繋がらないだろう。だが、こういう場面を切り取ってVTRなどを見せて考えさせているのだろうかというのも疑問が残る。自分がミスしているという自覚が無いということも十分ありうる。

あの場面のシュートが、あそこでもう少しトラップを弱くしていれば、クロスのタイミングを少し早くしていれば・・・など過ぎてしまったことをとやかく言う将軍ではなかろうが、同じような事を何度もしているというのは我々でも見ていればわかる。(出ている選手に関してはね)その積み重ねが引き分けという結果に繋がっているのだ。

ちなみに全13引き分けのうち0-0のスコアレスドローは6試合。1-1の引き分けも6試合。2-2は水戸戦のみ。と、言う事は水戸戦以外の引き分け12試合の総得点は6点ということになる。2試合に1点。これは由々しき問題である。それを将軍は重く受け止め試合後のコメントに至っていると思う。

思い詰めたような将軍の表情。怒りを通り越して「もうどうしよっかな」的に見えなくもない。

得点を決めた杉浦くんでさえこの状態

相手の栃木に関して言えば、得点のシーンは金沢のやりたい形をやられてしまいました。(あまり今回は戦術分析になっていないのでこういう図を入れさせて下さい 苦笑)

栃木は失点はしてしまいましたが前節まで総得点19点のうち流れの中からの得点が9点だった(そのうちクロスからの点は4)のでこういう展開の得点は久々の手ごたえとなったのでは。逆に金沢はしてやられた。戻る動きもやや遅く緊張の糸が少し緩んでいたか。

将軍からすれば、試合の中でこういう事もあるということはわかっている。チームとしてはJ2の中でもかなりタフな集団になってきた。金沢を舐めて掛かれるチームはいないだろう。だからこそである。選手個々がそのままでいいのかと問いている。

私的には将軍がすべて正しいとは思っていない。8日で3試合。他のチームであれば確実にターンオーバーをしてくるし、猛暑の疲労は確実にプレーの質を落とす。私が今回、あまりタイムラインに沿って分析をする気にならなかったのは普段なら出来ている事も出来ていないと感じたからです。そういう意味では引き分けという結果は当然と言えば当然なのかも知れない。おかげで選手いじりも全然出来なかったでわないか(苦笑)

雰囲気悪いぞ~、次いこ!次!

次節の町田は前回対決で6点も獲っている相手でイメージは良いかも知れないが、金沢をあれだけ前回負かした京都がそのイメージがひっくり返るほど苦しんだのと同じく、全く気持ちをリセットして準備をする必要があると思います。次節はA.C.LiberaサッカースクールのKENTAさんのイベントに参加する予定です。KENTAさんの生解説も楽しみですし、他の参加者さんに会えるのも楽しみです。町田戦はレビューというよりイベント参加レポになるかも(笑)PVも街中であるそうですが、じっくり試合を見たい方はKENTAさんのイベントにカモン!

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